今回はアクセス分析を行い、営業活動の幅を広げることのできた事例を3つほどご紹介します。
アクセス分析を行う際にアクセスが増えた、減ったで一喜一憂されて終わる方も多いのですが、どのようなユーザが自社のサイトを訪問してくれているのかを真剣に想像することで、サイト改善の余地がでてきます。
更新することが目的になっている場合も多いのですが、かける労力に対する効果を最大限にするためにはどのような更新を行うべきなのでしょうか?今回はその疑問に応えることのできる事例をいくつかご紹介いたします。
この記事の目次
アクセスログの情報をもとにリアル営業へ役立てた事例
株式会社ティケイワイプロダクツ様
同社は、「ノビナイト」という特殊な低膨張熱材の加工を得意としている会社です。
サイト開設当初より「ノビナイト加工」でSEO対策を行っていました。ある時アクセスデータを解析してみたところ「インバー」や「二レジスト」といった聞きなれない(対策していない)キーワードでのアクセスが多いことに気付きます。
これは何なのか営業担当者に尋ねると、ノビナイトと同じ低膨張熱材の一種だということが分かりました。そして、ノビナイト材の方がコスト的に優位性が高いことも分かりました。
そこで「インバー」や「二レジスト」といったキーワードでも対策を行い、低膨張熱材を探しているユーザからの引合いを増やし、コスト的に優位性の高いノビナイト材を提案営業するという手法を行い、利益率の高い仕事の受注に成功しました。
新しい市場をピンポイントで狙い、引合いを獲得した事例
栄信工業株式会社様
「超音波はんだごて」の製造販売を行っている同社は、早い段階でメインで対策している「超音波はんだごて」というキーワードで上位表示に成功しました。
しかし、非常にニッチなキーワードのため、そのキーワードでの対策だけでは、せいぜい月4~5件ほどの引合いしか獲得することができませんでした。
そこで、もっと市場を広げるためにアクセスデータを解析したところ、溶接やろう付けの代替手段としてはんだ付けを求めているユーザがいるのではないか、という仮説を思い付きます。
溶接やろう付けと超音波はんだ付けを比較するコンテンツをサイトに掲載したところ、ピンポイントで想定するユーザからの引合いの獲得に成功しました。
データ解析により、顧客イメージがより明確に!
株式会社サワエ様
同社が扱っている「エンボスキャリアテープ」は非常にニッチな製品で、サイト開設から多くの引合いが入るようになりました。
しかし、受注率が決して高くなかったのが悩みで、もう少しターゲットを明確にすべきなのではと考えるようになります。
そこで、アクセスデータを解析したところ、同社が扱う製品に「詳しいユーザ」と「詳しくないユーザ」がはっきり分かれることが判りました。
詳しいユーザは、エンボスキャリアテープの素材まで検索キーワードに入れて探す傾向があり、詳しくないユーザはそもそもエンボスキャリアテープとは?といった情報を欲していることが判りました。
同社としてどちらのユーザの方が相性が良いのか(受注率が高いのか)を突き詰め、考えることで狙うべき顧客イメージをより鮮明にすることができるようになりました。
さいごに
いかがでしたでしょうか?アクセス分析を行う意義と更新活動の必要性を少しでも感じて頂ければ幸いです。
データ量が膨大になるほど、細かくデータを見るのが億劫になりますが、上記のように営業活動の幅を広げるための手段だと思えば、重い腰も上がるのではないでしょうか。
モノカク内にWebマーケティング手法をまとめた記事もございますので、こちらもご参照下さい。