中小企業専門の弁理士の亀山です。新型コロナウイルスの影響もあり、ECサイト出展に関するお問い合わせが増えています。今回は、アマゾンに出品する際、気を付けて欲しい点についてお話したいと思います。
この記事の目次
出品方法は2つ
AMAZONへの出品方法は2つあります。
- 新規出品
- 相乗り出品
以降、それぞれの違いについて説明します。
新規出品のメリットとデメリット
アマゾンでは、原則、商品ページは1商品につき1ページというルールになっています。
このため、新規出品をしたい場合は、「セラーセントラルの商品登録」において、ご自身で新しい商品のページを作成する必要があります。新規出品のデメリットとしては、商品ページの作成が大変ですが、オリジナル商品を販売できる分、ライバルが少ないため、価格競争に陥りにくいです。
したがって、中長期的に見て収益力のある事業を構築しやすくなります。
さらに、新規出品では、Amazon Brand Registryを利用することができます。Amazon Brand Registryを利用すると以下のメリットが得られます。
- ストアページ(商品紹介用のLP)が作成・公開可能
- スポンサーブランド広告(Amazon.co.jp内における広告)が掲載可能
- 事前に商標権の保有を証明しているため、相乗りをしている同業他社の排除が容易
相乗り出品のメリットとデメリット
相乗り出品とは、既に作成されている商品ページに出品する方法です。商品ページの作成の手間がかからないというメリットがありますが、ライバルが多く、価格競争に陥りやすいです。したがって、中長期的に見て収益構造を構築しにくいです。
また、商品ページの修正もできませんし、オリジナル商品の販売にも向いていません。もちろん、Amazon Brand Registryも利用できませんので、そのメリット(上述)を受けることができません。
Amazon Brand Registryの利用のために必要なこと
Amazon Brand Registryのためには、商標登録が必要です。しかし、商標登録には時間がかかります。通常審査であれば約6か月ですが、1年近くかかるものもあります。また、商標登録は必ず取得できるとも限りません。使用しようとする商標が他社商標権に抵触するもの等である場合、商標登録を受けることができませんし、そもそも使用することもできません。新規出品をすでに始めている方はもちろんのこと、これから予定されている方は、Amazon Brand Registry のために商標登録の準備を早めにしたほうが良いです。
そして、使用予定の商標が、
- 合法的なものであるか否か
- 登録登録できるものであるか否か
を担保すべく、出願前の調査から始められたほうが良いと思います。
まとめ
- 出展方法は、新規出品と相乗り出品の2つある。
- オリジナル商品を出品をする場合は、新規出品が必要。
- 新規出品による宣伝力&ブランド力向上のためにはAmazon Brand Registryが必要。
- Amazon Brand Registryのためには、商標登録が必要。
- 商標登録の前に事前調査が必要。