受託加工業 メーカー Webコンサルティング 「営業ゼロ」からの挑戦─ダイヤモンド電着で異業種への開拓を実現 2025.07.16 サービス導入後の効果 COMPANY PROFILE 会社名 株式会社 呉英製作所 担当者名 小谷社長 , 総務部 小谷様 事業内容 切断、穴あけ、研磨用ダイヤモンド、CBN工具、電動工具の製造販売 サイトURL https://www.goei-dia.co.jp/ 導入サービス Webコンサルティング 弊社は、ダイヤモンド工具や粉塵対策機械を製造・販売している専門メーカーです。製品力には自信がありましたが、これまで営業活動は「足で稼ぐ」スタイルが基本。正直、Web集客には大きな期待をしていませんでした。 転機は、ひろしま産業振興機構が開催した講習会でした。テクノポートさんの講演で「SEO」や「Webマーケティング」という言葉に触れ、「これは試してみる価値があるかも」と感じ、支援をお願いすることにしました。 当時のセミナーはこちら →【環境変化に伴う売上減少・低迷を新市場開拓で乗り越える】製造業のためのWebを活用した新市場開拓セミナーを開催 →ひろしま産業振興機構のチーム型支援とは 支援の成果について 1年間でキーワードからの流入数は4倍、お問い合わせは2.5倍に増え確実な手応えを感じています。 受託ダイヤモンド電着は営業ゼロ。だからこそ、Webだけが頼りだった。 Web活用でまず力を入れたのは、受託ダイヤモンド電着部門でした。ここは社内に営業担当がいないため、「誰も売っていない」製品群です。でも、技術的には確かな価値がありました。 Webが唯一の営業チャネル──そんな状況下で、キーワード選定やページ制作を進めたところ、検索順位は上昇し、ゼロだった問い合わせが毎月コンスタントに4~5件と入るようになりました。特に2025年春以降は、電着に関する相談が月を追うごとに増えていきました。 そして何より嬉しかったのが、問い合わせの幅広さです。建設・工事分野に加え、ネイル・装飾・滑り止めなど異業種からの相談も増加。さらに、大手メーカーからの試作・受託の相談も入り、受注にもつながりました。受注率が高かったのも受託事業の新たな気づきで「Webだけでこれだけの成果が出るんだ」と実感できた、大きな出来事でした。 機械販売事業では、アスベスト対策製品が刺さった。 電着と並行して、もう一つ成果が出たのが機械販売事業です。こちらでは「アスベスト対策製品」としての訴求を行いました。 無振動ドリルや湿式サンダーなど、もともと現場で使われていた製品を「粉塵・振動・騒音に配慮した作業環境を実現できる工具」として再定義し、Webコンテンツを強化したところ、関連する問い合わせが明確に増加しました。 実際、法改正の動きと相まって、市場のニーズと製品の特長がうまく合致し、「こんな製品探してたんだよ」という声もいただいています。 アスベスト含有ケレン作業に最適な湿式・ウェットサンダー サポートの進め方と印象 テクノポートさんとの取り組みは、スピード感と提案力が印象的でした。こちらが「こういうことやってみたい」と話すと、数日以内に企画やページ構成のたたきが上がってくる。それがとにかく早くて、「えっ、もう?」という驚きが何度もありました(笑)。 でも、ただ早いだけじゃなくて、やり取りの中でこちらの意図をきちんとくみ取ってくれるんです。文章のトーンや言い回しひとつ取っても、「うちっぽさ」を汲んだ提案をしてくれるので、直しも最小限で済んだ印象です。 また、途中からは「自分たちだけじゃ拾いきれない情報も、うまく言語化してくれる存在」だと感じるようになりました。例えば、社内の技術者が口頭で伝えている内容を、Webコンテンツ用にうまく変換してくれたり、営業と技術が言語化できていない部分を質問を通して引き出してくれたり。情報整理の伴走者として非常に心強かったです。 ただ、正直に言うと、当初は総務中心で進行していたため、営業や技術の視点が十分に反映できなかった部分もあったと思っています。そうした反省もあり、今後は営業や技術チームとも連携を深めて、「社内に眠っている知見を、どうやってWebで伝えるか?」という視点で取り組みたいと思っています。 今回の支援を通して実感したのは、“Webに載せる”こと自体が、社内の情報整理や強みの再発見につながるということでした。これは単なる外注ではなく、「一緒に価値をつくるプロジェクト」だったと感じています。 今後チャレンジしたいこと これからの展望としては、いくつか柱を持っています。 ダイヤモンド電着の製品バリエーションをもっと紹介していく まだ掲載できていない製品も多く、Webでの「見せ方」はもっと伸ばせると感じています。 メタルボンディング製品を精密加工・半導体分野に展開 ダイヤモンド電着だけでなく、メタルボンディングの技術も保有しているため、実際の対応可否は慎重に検討しつつ、PRを進めて反応を見ていく予定です。 海外展開に向けた足がかりづくり 中国などアジア圏からの問い合わせも入っており、英語サイトの立ち上げと代理店獲得を視野に入れた戦略を検討しています。 長期的には、環境配慮型メーカーとしてのブランディングにも挑戦したいと考えています。粉塵対策・リユース・長寿命など、弊社の製品はSDGsの観点でも優れた特徴があります。「使う人にやさしく、地球にもっとやさしく」──そんなメッセージを届けていけたらと思います。 環境対策製品 最後に Webを使って“見つけてもらう”ということが、こんなにも大きな成果につながるとは思っていませんでした。 特に、電着やアスベスト対策製品のように「知られていないが価値のある技術」にとって、Webは最高の営業マンになり得ることを、今回の取り組みで実感しました。 これからも、社内の声を拾いながら、ひとつひとつの技術の魅力を言語化していきたいと思います。 前例のない新製品を広める挑戦をWebマーケ…前の事例 オープン戦略による新規顧客の開拓事例次の事例