テクノポートの永井です。サイトを制作する際、SEOを意識してHTMLをコーディングしていますか?
Googleは、「ユーザーの役に立つ情報であるか」をサイトの評価基準としています。そのため、サイトを上位表示させる対策として、コンテンツ自体の質が良いのは必須です。今回は、その上でより具体的な方法として、SEO対策における最適なコーディングを丁寧に解説します。
自社サイトのSEO対策がきちんとなされているか、確認してみてください。
この記事の目次
Webページの構造
Webページは基本的に、HTMLとCSSという言語によって構成されています。HTMLはパソコンに指示するためのプログラミング言語の一つで、特にブラウザで表示されるWebページのテキストや画像の構造を定義するものです。HTMLは「タグ」と呼ばれる構造で成り立っています。タグは「<」や「>」を使って表現し、「<タグ名>」で開始、</タグ名>で終了という具合に使い、タグの間に文字を入れることで、見出しや段落、表やリンクなどの役割を示すことができます。
HTMLのタグには下記のようなものがあります。
- <title>タイトル</title>:ページのタイトルを入れるときに使用。
- <h1>見出し1</h1>:大見出しを入れるときに使用。太文字や装飾されていることが多い
- <br>:改行指示
- <strong>強調</strong:文字を強調したいときに使用
- <div>特定の枠</div>:特定の枠を作るときに使用
- <table>表</table>:表を作るときに使用
これにより、GoogleがWebページの構造を把握しやすくなります。SEO対策を行うためには「タグ」にどのような言葉を入れるのかが非常に重要になってくるため、SEO対策を行う場合は少なくともタグの存在を知っておいたほうがいいでしょう。
Webページの構造には、CSSも関係しています。CSSとは、Webページにおける色やサイズ、配置といった見た目を指定する言語です。これにより、ユーザーにとって見やすいWebページを作ることができます。CSSによって検索順位が大きく変わることはほとんどありませんが、ページが見やすくなることでユーザーの滞在時間が増えたり、直帰率が下がったりするなどの効果があります。
今回は主にHTMLのタグとSEOの関係について紹介します。
SEOに重要なタグの種類
title(タイトル)
titleタグは、Webページのタイトルを指定するためのタグです。titleタグで囲ったテキストが、そのページのタイトルになります。Google等の検索エンジンにおける検索結果上にも表示されるため、ユーザーが初めに見る部分になります。
検索エンジンはページの概要をタイトルで判断している可能性が高く、SEOにおいてtitleタグは非常に重要になります。Titleタグには対策したいキーワードを必ず入れてください。
タイトルの文字数は30文字以内が適切と言われています。
discription(ディスクリプション)
discriptionタグは、Webサイトの説明文を設定するためのタグです。検索結果のタイトル下に表示される文章であり、クリック率に影響するので、適切に設定しましょう。
discriptionタグはtitleの次に重要な項目になるため、対策したいキーワードは必ず入れてください。文字数はPCの場合120文字前後と比較的多く入力できるため、キーワードを入れつつユーザーに伝わりやすい内容を入れてください。
見出し(H1〜H6)(エイチワン、エイチツーなど)
見出し(H1〜H6)タグは、ページ内コンテンツの見出しを指定するためのタグです。Webページを構成する上での目次のようなものであり、大きいものからH1>H2>H3>H4>H5>H6となります。この順番がそのままSEOの重要度に変わるので、しっかり構成を練りましょう。
特に重要なのが、H1とH2です。H1とH2には対策したキーワードと関連するキーワードを入れましょう。例えば、
タイトル:アルミ、チタン、ステンレスの切削加工における注意点
H1:材質によって変わる切削加工の条件
H2:ステンレスの特徴
H3:SUS303の注意点
などのようなイメージです。H1とタイトルは同じでも大丈夫ですが、H2以降は別の内容を入れるようにしましょう。
SEO対策とタグについて
Google等の検索エンジンでは、titleタグ、discriptionタグ、見出し(H1〜H6)タグからWebページの内容を理解し、検索ニーズと合致しているかどうかを判断しています。そのため、この3つのタグはSEO対策をする上で必ず押さえておくべきタグです。言い方を変えれば、この3つのタグさえ押さえておけばHTMLにおけるSEO対策は十分とも言えるでしょう。
- titleタグ:文字数は30文字以内で、必ず対策キーワードを入れる。また、クリックしたくなるような表現にする
- discriptionタグ:文字数は120文字前後で、必ず対策キーワードを入れる。ページの概要がわかりやすいような表現にする
- H1:必ず対策キーワードを入れる。タイトルと同じでもOK。
- H2:対策キーワードを補足するキーワードを入れる
- H3:対策キーワードを補足するキーワードを入れる
SEOにおいてH4以降は特に気にしなくても大丈夫です。ユーザーが見てわかりやすいタイトルを入れましょう。
Googleにサイトの存在を知らせる方法
サーチコンソールでサイトマップを送信
Webサイトは作って終わりではなく、Googleにその存在を知らせる必要があります。Googleがサイトの存在を知らなければ、検索結果に出てきませんのでこの作業はかなり重要になります。
Googleにサイトが登録されることを「インデックス」と言い、インデックスしてもらう方法はいくつかあります。例えば、
- 本体サイトからのリンク
- 外部サイトからのリンク
- サーチコンソールからのサイトマップ送信
Googleはリンク先のページまで確認しているので、基本的に被リンクされていれば見つけてもらえます。ただ、この場合はGoogleがサイトを訪れたときにしか発見してもらえないため、認識されるまで少し時間がかかります。
強制的にインデックスしてもらうために、サーチコンソールという無料ツールを使用します。サーチコンソールはGoogleが提供しているサービスで安心して利用できるため、新たにWebページを作った際は、必ずサーチコンソールからインデックス登録をリクエストしましょう。
SEO対策はタグだけではなく内容も重要
有益な情報を発信すること
昔はHTMLタグの工夫により検索上位に表示されるといったことがありましたが、Googleのアルゴリズムは日々変化し内容をしっかりと理解できるようになってきました。そのため、現在はHTMLタグを工夫するだけではSEO対策としては不十分です。Googleは、「ユーザーの役に立つ情報であるかどうか」をサイトの評価基準としているため、コンテンツの質が重要であることを頭に入れておきましょう。
独自の情報が盛り込まれていること
他の競合サイトと同じ情報だけのコンテンツでは、上位表示は難しいです。自社の経験や、想いを盛り込んだ独自性のあるコンテンツを作成するようにしましょう。
質の高いコンテンツづくり:https://marketing.techport.co.jp/archives/27559
自社サイトSEOの確認方法
では、現状の自社サイトのSEO対策はどうか、確認する方法を解説します。確認は1ページごとに行いましょう。
チェックツール(ラッコキーワード)を記事の最後に紹介しているので、ぜひ使ってみてください。
Titleの確認
まずはtitleタグ部分を確認しましょう。titleタグはGoogleも重要視しており、かつユーザーにとってもクリックするかを比較する部分になります。
- コンテンツの内容と合っているか
- クリックしたくなるタイトルか
- 他サイトとかぶっていないか
上記ができているかどうかをチェックしてみてください。titleタグは自社サイト上で確認できないため、Googleで検索してみるか、ソースを確認するか、最後に紹介するツールをご利用ください。
discriptionの確認
discriptionタグも確認しましょう。ユーザーの検索意図と合ったサイトかGoogleの判断材料になり、ユーザーのクリック率にも大きく影響します。
- 簡潔でわかりやすい内容か
- 文字数は110字以内か(110字を超えると文章が途中で切れるため)
- ページごとに設定されているか
上記ができているかをチェックしてみてください。
titleタグと同様にdiscriptionタグも自社サイト上で確認できないため、Googleで検索してみるか、ソースを確認するか、最後に紹介するツールをご利用ください。
見出し(H1〜H6)の確認
見出しタグは、GoogleがそのWebページの構成を把握するために重要な部分です。以下のポイントに注意しましょう。
- H1にはページ全体の内容を設定する
- H1は各コンテンツページに1つ
- H2には記事の見出しを設定する
- H1>H2>H3>H4>H5>H6と数字順に設定する
特にH1は重要です。狙いたいキーワードはH1に含めるようにしましょう。
H1やH2は文字サイズが大きくなっていたり、色が付いていたりするのでわかりやすいかと思います。
ただ、実際に確認する際はソースを確認するか、最後に紹介するツールをご利用ください。
サーチコンソールの確認
自社サイトをサーチコンソールに登録してない場合は、登録しましょう。登録できたら、サイトマップを送信します。サイトマップとはサイト全体の構造を一覧で示したもので、サーチコンソールに登録することでGoogleのクローラー(Webサイトを巡回し情報収集するプログラム)が優先的に巡回してくれるようになります。
サイトマップを自力で制作するのは大変なので、サイトマップ制作ツールを使うと良いでしょう。
サーチコンソールの登録はWeb制作会社が行っている可能性が高いため、閲覧の権限をもらえるように伝えましょう。権限をもらうためにはGmailが必要ですので、Gmailアカウントがない場合はまずはアカウントを作ってから、制作会社に「サーチコンソールの閲覧権限をください。Gmailは◯◯です」と伝えましょう。
自社で管理している場合は、Googleアナリティクスの設置がしてあればOKです。
記事の確認1:有益な情報を発信しているか
SEOにおいて、有益な情報を発信しているかはかなり重要です。以下の手順で確認しましょう。
- 狙ったキーワードで検索してみる
- 上位10サイトを抽出
- 上位10サイトと自社サイトを比較
SEO対策においてGoogleが重要視している情報の網羅性・信頼性・専門性を意識して、上位10サイトと自社サイトを比較してみてください。
記事の確認2:独自の情報が盛り込まれているか
他社サイトと比較をした上で、自社にしか伝えられない内容を盛り込むことが大切です。自社の経験、お客様の声、オリジナルの写真、事例記事などを盛り込んで、オリジナリティのあるコンテンツ作りを意識しましょう。
SEOのキーワードの選定方法
SEOにおけるキーワード選定とは、ユーザーが検索した際に上位表示したい単語や文章を選ぶことです。このキーワード選定は、質と量のバランスが大事。質とは自社のWebコンテンツと親和性の高いキーワードであるかを指し、量とは検索需要の多いキーワードであるかを指します。
具体的なキーワード選定の手順は、過去の記事で解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
▽詳細はこちら
SEOの記事の書き方
SEO対策用の記事を書くステップは以下のとおりです。Googleが評価しているサイトを調査するキーワードで検索し、上位10サイトを調査します。
- 記事のジャンルを決定する
上位10サイトをジャンル分けし、自社で書けそうなジャンルを選定します。 - 記事の構成を決定する
自社のオリジナル情報を入れて、記事の構成を練ります。 - 記事を書いて公開する
語尾の統一や誤字に注意して、記事を書き上げます。
より具体的なSEO対策用の記事を書く方法は、過去の記事で解説しておりますので、ぜひ参考にしてください。
▽詳細はこちら
タグの確認ツールの紹介
最後にキーワードの選定に便利なツールをご紹介します。
ラッコキーワード(無料サイト)
URL:https://related-keywords.com/
手軽に使えて見やすいサイトです。
上記URLに飛んでいただき、検索窓に自社サイトのURLを入れます。そして、「サジェスト(Google)」のところを見出し抽出に変更して検索すると、タイトル、ディスクリプション、H1〜6の内容を確認できます。一覧で確認でき、CSVで出力もできるため、とてもおすすめのツールになります。
基本的にラッコキーワードだけ使っておけば内容は確認できますので、まずは試してみてください。
まとめ
本記事のポイントを参考にして、良質なコンテンツを制作し、かつ適切なHTMLタグを設定しましょう。Googleからの評価が上がり、ユーザーにとっても見やすく有益なWebページとなります。