株式会社リソー技研は、超音波はんだ技術の新たな用途開発と新市場開拓を目指し、用途開発マーケティングサービスを導入しました。コーポレートサイトとは別に当技術をPRするための専用サイトを立ち上げ、SEO対策による新規ユーザーの獲得と、アクセス・問い合わせ分析を繰り返すことにより新たな用途を次々と発見し、異分野への新市場開拓を実現しました。

サービス導入前に抱えていた課題

超音波はんだ技術とは

超音波はんだ技術は、超音波振動によるキャビテーション効果を利用して母材表面の酸化膜を除去し、はんだと母材の濡れ性を向上させる接合方法です。これにより、フラックスを使用せずに金属同士やガラス、セラミックなどの異種材料間の接合が可能となります。当技術が持つ「異素材接合ができる」と「強力に簡単接合ができる」という機能に焦点を当てる形で、マーケティング活動がスタートしました。

サービス導入前に抱えていた課題を教えてください

リソー技研では、超音波はんだ技術の普及を目指して自社製品「超音波はんだごて」を開発しましたが、効果的な販路拡大方法に悩んでいました。

担当の佐々木様は前職でも同技術に携わっていましたが、商社経由の販売が主で最終ユーザーとの接点が少なく、顧客の課題や用途を十分に把握できない状況でした。そのため、顧客理解の不足が販路拡大の障壁となっていました。

サービス導入後の成果について

サービス導入後にどのような成果がありましたか？

超音波はんだ技術の専用サイトを立ち上げSEO対策に注力した結果、問い合わせ件数が急増し、問い合わせが全くなかった状況から、多い月で5件を超える成果を上げました。特に、新たな用途開発に大きく貢献し、従来想定していなかった技術の活用方法を知ることができたのは、非常に有意義でした。

本社からも、売上を稼ぐこと以上に新たな用途に関する情報が得られることに大きなメリットを感じているとの評価を受けています。本社事業では主要取引先数社に売上の大半を依存している状況のため、専用サイトからの問い合わせは将来の売上の種を育てる活動として、会社全体としても大きな意味を感じています。

獲得した新たな用途には例えばどのようなものがありましたか？

最近お問い合わせいただいたのは、接着剤の代替技術として超音波はんだ技術を活用できないか、というものです。もともとはエポキシ接着剤でアルミとガラス、アルミ同士を固定していたのですが、接着剤の経年劣化問題を解決するため、超音波はんだ技術に興味を持ってもらえました。当初は溶接やろう付けの代替技術としての可能性を考えていましたが、接着剤の代替としても有効であることが新たに判明しました。

その他には、商品ケースの接合技術へ応用できないか、というものです。異業種である商品のアルミフレームケースの接合において、溶接では母材が溶けて凸凹が生じ、後加工の手間がかかるという課題がありました。比較的大きな製品の接合にも対しても超音波はんだ技術を活用できる可能性があることが分かりました。

新たな用途開拓以外にも収穫はありましたか？

多くの問い合わせを獲得し、見込み顧客とコミュニケーションを重ねる中で、数回の使用のみを想定する顧客からのレンタルニーズや、受託加工の要望も明らかになりました。これらの声に応えるため、社内で本社工場での製造や協力工場への依頼などを検討しています。ただし、多様な用途開拓に伴い営業の労力が増加しているため、受注率の向上が今後の課題となっています。

技術の用途開発と新市場開拓を実現するテクノポートの用途開発マーケティング支援

弊社の用途開発マーケティングサービスは、自社技術の新たな用途や市場をWebマーケティングを通じて開拓する支援を行っています。技術の用途開発や新市場開拓にお困りの方はぜひお気軽にご相談ください。

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