サプライヤー企業 Webサイト制作 Webコンサルティング 英語サイトで「海外の新規顧客開拓」と「製品の需要調査」を実現 2021.10.12 COMPANY PROFILE 会社名 株式会社メルテック 担当者名 営業部 部長 前川様 | 営業部 販売促進担当 武田様 事業内容 エッチング加工、特注エンコーダ用部品の設計・製造 サイトURL https://etching-meltec.com/ 導入サービス 英語サイト制作、Webコンサルティング、リスティング広告 海外Webマーケティングの方向性 株式会社メルテックは、エッチング加工を主事業とする金属薄板加工を行っています。このエッチング加工の技術を用いて製造することができる製品の一つに「エンコーダー用スケール」と呼ばれる部品があります。 この部品は「エンコーダ」と呼ばれる機械的な位置の変化を検出する装置に組み込まれる部品の中でも、装置の精度を左右する重要なものです。 海外Webマーケティングでは、この「エンコーダー用スケール」という部品を中心に、外国企業と取引を拡大させる方向性で活動を開始しました。 図 エンコーダー用スケール サービス導入に至った背景 図 担当者様(左:前川様、右:武田様) 弊社は、海外Webマーケティングに本格的に取り組む以前にも英語サイトを所有していました。しかし、そのサイトを経由したお問い合わせは、ほとんど来ない状態でした。 海外のお客様というと日系企業がほとんどで、海外の企業と直接やり取りすることはありませんでした。そのような状況では、アメリカやヨーロッパをはじめとする企業からの需要を調べることもできない状態でした。 この状況を打破するために、「まずは英語サイトの改修・運用に力を入れていこう」という流れになったことが、サービスの導入に至った背景になります。 したがって、英語サイトの制作・運用では、取引を拡大させたいヨーロッパの企業を中心に、世界中の企業から自社製品に対してどのような反応が得られるのか、を調べることを目的にスタートしました。 実施した施策 実施した施策は大きく2つあります。1つ目は、認知度の向上を目的とした「リスティング広告の運用」、もう1つは、継続的に案件を獲得するための「SEO対策」です。 1つ目のリスティング広告の運用は、ある程度の需要が見込めるヨーロッパに地域を限定し、「弊社の認知度向上」と「本当に問い合わせが来るのか」を確かめることを目的に実施しました。 2つ目の「SEO対策」では、弊社が注力していきたい「エンコーダー用スケール」に関連するキーワードで検索された際に、各国のGoogleで検索上位で表示されることを目的に実施しました。具体的には、海外で製品がどのような英語名で呼ばれているのかの調査、製品に関する情報の加筆・修正、翻訳の修正、海外の競合調査、潜在顧客の需要調査をきめ細やかに行っていただきました。 図 海外の競合調査、潜在顧客の需要調査の例 施策の効果 図 地域別の新規ユーザー数の比率 1つ目の「リスティング広告の運用」については、あまり効果はありませんでした。弊社のサービス内容(特注エンコーダースケールの設計・製造)も影響しているとは思いますが、お問い合わせが多いときで月に2件程度しか来なかったのが現実です。 この施策は、製造業の中でも「自社のオリジナル製品」を所有している企業に向いていると感じており、弊社のようなサービスを売り込みたい場合、難度が高いと考えています。 2つ目の「SEO対策」については、一定の効果が出ています。狙ったキーワードで検索順位が上がらないこともありましたが、その度に原因を分析し、具体的な改善策を提案していただいたおかげで、検索順位も徐々に改善し、現在では安定的に月に4、5件のお問い合わせが入ってくる状況になっています。 また、サービスを導入した当初の目的である海外の顧客からの需要を調査するという意味でも、ヨーロッパ(フランス、イギリス)、アメリカ、カナダの企業からの問い合わせが来ているため、これからターゲットを絞るための参考になっています。 サービスに対する感想 英語サイトの制作に関しては、サーバーの選定から、マーケティング全体の流れまでわかりやすい形で説明してもらい、うまく進めることができたと思います。 英語サイトの運用については、基本的なSEO対策はもちろん、日本語から英語への翻訳作業もお任せしているため、非常に助かっています。 特に印象に残っていることは、問い合わせをしていただいたフランスの企業に、問い合わせをした理由を聞いたところ「ホームページの情報がしっかりしていたから」という言葉をもらったことです。その時は、海外の企業にも自社のホームページの内容が評価されたと感じました。 これから海外Webマーケティングに取り組まれる企業へのアドバイス アドバイスは2つあります。 1つ目は、「海外Webマーケティングサービスが本当に必要なのか」を見極めることが必要だということです。というのは、海外企業との取引には体制を整える必要があるからです。 例えば外国企業との取引を行う場合、取引企業の与信管理、取引体制の構築(商社を介すのか、直接取引を行うのか)、料金の支払いに関する取り決めなどを基本的には自社で行う必要があります。 弊社は、貿易専門の部門があり、英語に堪能な社員がいたため、これらの手間はそれほど大きくありませんでしたが、多くの中小企業にとってはこの辺りが課題となり、海外進出に一歩を踏み込めない場合が多いと思います。 したがって、現在自社が割くことができるリソースを考え、「獲得した取引をどのように処理していくのか」も、あらゆる選択肢を考えた上で決定するべきだと考えます。 2つ目は、海外Webマーケティングを行う上での「明確な目的を決める」ことも重要だということです。 一定の成果を出すためには、「自社の製品に対する需要を調べたいのか」、それとも「特定の地域や業種に絞り込んだマーケティングを行っていきたいのか」を、具体的に決める必要があると思います。 設定した目的によって取るべき手法は変わると思うので、その辺りはテクノポートさんに相談し、目的設定から取るべき方法まで、アドバイスをもらうと良いのではないでしょうか。 今後の展望 今後、力を入れて取り組みたいことは、ターゲットを限定したマーケティング活動です。 現在の英語サイトは、特に地域と顧客属性を限定せずに運用しているため、世界中のお客様から満遍なく問い合わせが来ている状況です。この方法のメリットは、世界中の見込顧客の需要が把握できるところにありますが、切り口が広すぎるため、ターゲットを絞ったマーケティングは行うことができません。 したがって次の段階としては、弊社のサービスに対する需要が多く見込める市場において、特定の地域、顧客属性に限定した深度の深いマーケティングを行っていく必要があると考えています。例えば、フランスの医療系の機器を扱っているメーカー向けに限定して、マーケティングを行い、取引を獲得していくイメージです。 このような形で海外の企業と企業と取引を増やすことができれば、弊社の提供するサービスが世界の特定の地域において、市場を獲得していくことにもつながると思います。 数社しかなかった取引社数が、Webマーケテ…前の事例 技術を見える化することで訴求力が向上次の事例