こんにちは。企業の「技術」と「想い」を伝えるブランディングC-OILING代表の大後 裕子(だいご ひろこ)です。
技術屋がオンラインで顧客とつながるためには、スタートもゴールも自社の技術がいかに新規顧客にとっての新しい売り上げを作ることにいかに貢献できるか、そのための魅力ある発信をすることです。
コロナ以降、もともとオンライン化を進めてきた企業と、今までオンラインではなく紹介や展示会といった対面での営業に特化していた起業とで、新規案件の受注率に変化が起きています。これは本来ここ5年から10年ほどかけてゆっくり変化するはずだったオフライン営業からオンライン営業への移行がコロナの発生により、たった1年で起きてしまった、ということです。取引先担当者や新規顧客においても、移動の自粛や時間の短縮の中で、より着実に自分たちのビジネスをサポートしてくれる相棒となる企業を探さなくてはいけません。
そこでまず担当者はネット上で情報収集することから始めます。だからこそ準備が重要になります。あなたの会社を担当者に見つけてもらう準備、そしてあなたの会社に問い合わせしたくなる準備です。担当者に見つけてもらう準備として、まずオンラインの土台となるホームページの見直しやニュースリリースの発行です。ただしこれは担当者へ届くための発信の導入編に過ぎません。あなたの会社に実際に問い合わせしたくなる準備として、これから話す4つのポイントに注目してブランディングを始めてもらうとオンライン化も進めやすいでしょう。
この記事の目次
①知らない事実を探すために「当たり前」を疑う
あなたの会社のオンライン化を始める前に行って欲しいことがあります。それは自社の「当たり前」を掘り起こすブランディングです。理由は、オンライン時代にではいかに”比較をされない発信”をしていくかが重要だからです。そのためにあなたの会社の当たり前の中に、自社の強みが蓄積されているからです。他人が知っていて自社では当たり前だと思っていたことが、見方を変えると実は最大の強みだったということもあるでしょう。日常的に行ってきた当たり前が多くの技術を支えています。とはいえ自分たちの当たり前ほど探しづらいものはないので、お客さんに聞く、ネット上の口コミから情報を得る、お客さんになりきる、といった他者の視点を取り入れることから始めることをお勧めします。
②技術だけでなく、実例を話す
お客さんの体験談は、新規顧客に対して何より大きな効果を生み出します。これは①で話したように、私たちも一般消費者として休日にネットショッピングをするとき、レビューを気にしますよね。その行動と同じです。新規取引先にまず問い合わせしてみるか否かをすでに取引がある実例から想像することができるようになります。製品やプロジェクトによって社外秘となる案件もあると思いますが、開示できる実例を開示することは、既存顧客との相互に応援できる関係を作ることにもつながります。
③コンセプトプロダクトのリリース
自社の技術をBtoC向け商品を企画生産してみるのも一つの手法です。ここでお話しすることは、「技術の見える化」です。最近ではクラウドファンディングといった手法もあります。自社の技術を実際に商品化することでキャッチーに目に止まる効果を存分に期待できます。そして何よりあなたの会社のチャレンジ精神に対して、ビジネスパートナーとしての興味や関心を寄せる大きな糸口となるでしょう。
④新規顧客が問い合わせやすいタッチポイントを設ける
①②③のステップで新規顧客があなたの会社に問い合わせしたくなるポイントを準備できたと思います。そこで最後に忘れてはいけないことが”問い合わせ方法のシンプル化”です。シンプルに問い合わせフォームを設けるだけでもいいですが、資料請求や担当からの返信方法など、”この後の流れを想像できる”タッチポイントを設けることで新規顧客の問い合わせへのハードルを下げることができます。
リアルで会えないオンライン上での「非接触営業」は、どれだけ新規顧客に興味・関心、そして何より期待感を抱いてもらうことができるかが重要となってきます。自社の技術が、いかに新規顧客の新しい売り上げを作ることに貢献できるか魅力ある発信をすることに尽きます。自社の魅力である技術と、それによって解決できる取引先の未来が、あなたの会社の本来の持っている価値をオンライン時代でも100%発揮できる方法です。