単品や小ロットのゴムローラーやゴムスリーブ製造を手がける有限会社扇ゴム工業では、顧客開拓は既存顧客からの紹介が中心だったが、さらなる新規顧客の獲得や業務関連情報の発信を目的にWebサイトを開設した。Webサイト経由の取引先は、既存顧客を上回るまでになっているという。サービス活用の状況や効果について伺った。

事業内容・サービス導入前の課題

御社の事業内容や、Webサイト制作を考えた理由をお聞かせください。

1974年に創業した扇ゴム工業は、ゴムローラーやゴムスリーブといった工業用ゴム製品を巻蒸加工という方法で加工・製造してきました。

ゴムの巻蒸加工の業界ではWebサイトを持っていない会社も多いのですが、2017年に後を継いだ現社長は情報を外に出すことで顧客も増えたらいいねという考えでWebサイトを作りたいと思っていました。何十年も前からお付き合いいただいている取引先を大事にしつつ、Webサイトによって新規開拓をしていきたいというのが理由です。

テクノポートに依頼することにしたきっかけはなんでしょうか？

社長が、取引先の方からテクノポートさんでWebサイトを作ってもらったという話を伺ったんです。テクノポートさんが制作した親宏ゴム工業さんや都ローラー工業さんのWebサイトを拝見したら本当に作りが良く、また製造業を中心にサービス展開しているということが分かって、ここなら当社の話も通りやすいだろうということでお願いすることになりました。

サービス導入後の効果

Webサイト制作による効果はいかがでしたか？

Webサイトの制作はスムーズに進んで何の問題もありませんでした。直接の効果としては、Webサイトからのお客様がかなり増えました。以前は、新規のお客様は昔から付き合いのあるお客様からの紹介か、廃業する同業者のお客様を紹介してもらうという程度でした。新規顧客開拓ということを考えるとWebサイトからの問い合わせでは一見さんもいればリピーターさんもいて、さらにその新規のお客様からの紹介もあって、大変満足しています。

取引先の数でいえば、Webサイト制作前の倍以上になりました。単純にお客様が増えて売上げも上がっているので、社長も本当にWebサイトを作って良かったと話しています。

分析レポートが事業にプラスに働いた事例などがあったらお聞かせください。

テクノポートさんに、分析レポートを基に、私たちがいままで見えていなかったことについて、「ここを推していきましょう」と提案してもらったり、こちらの相談にも乗ってもらったりして本当に助かっています。ある事柄についての検索や問い合わせが多いということをデータから教えてもらって、これまで意識していなかった当社の強みに気付かされた面もあります。

例えば、製品の画像をWebサイトに載せたときにそれを見たユーザーから、こういうのを作ってもらえないかという問い合わせがありました。特殊な加工を施した製品なのですが、画像を見て問い合わせを決めたと思われるユーザーは結構いるので製品画像の掲載は大切だなと感じました。また、当社はゴムローラーの製造を主力としてやってきましたが、それ以外に製作可能な製品として載せたゴムスリーブ、ちょっと変わった形の筒の画像を見て問い合わせてくるユーザーさんが意外と多くて、ゴムローラーに負けないくらいゴムスリーブの需要もあるということに気付きました。

今後の展望

これからの計画や展望についてお聞かせください。

テクノポートさんにWebサイト制作をお願いして本当に良かったと思っています。気にしているデータは、ユーザーが一番見ているのは何かというデータで、そこに需要があると考えています。こちらからもどんどんやりたいことを伝えていけば、サービスをもっと活用できるんじゃないかと思ってはいるのですが、今は提案いただいたことに対してなんとか画像やテキストを用意しているという状況ですね。

今後の展望としては、まずWebサイトの内容をもっと充実させたり更新したりしていってどのくらい問い合わせを伸ばせるか、本腰を入れて取り組みたいと思っています。

Webサイトを持っていない会社へのアドバイスをいただけますか。

会社を宣伝するツールや会社の名刺代わりとしてWebサイトはとても有効です。テクノポートさんのサービスでは、どこが見られているか、今製造業系で検索されているワードは何か、YouTubeで人気の動画は、といった情報や、それに基づいたアイディアを提示してもらえます。第三者からの視点でのアドバイスはなかなかもらえないと思いますし、ましてやテクノポートさんはWeb関連に強いお医者様のような存在なので、ユーザーへのアプローチの仕方などはとても勉強になります。Webサイトのない会社さんは、ぜひ作るべきだと思います。