こんにちは、テクノポートの渡部です。コンテンツマーケティングに取り組む上でよく言われることとして「良質なコンテンツ」を提供しましょうという言葉があります。では、今回のテーマです。良質なコンテンツとは何でしょうか?
この記事の目次
良質なコンテンツ
良質なコンテンツとは、端的に言えば、「読んでもらいたい人にとって、有益な情報が分かりやすく説明されているもの」です。わかりやすく説明するために、今回は事例として、下記の様なファイバーレーザー加工機のマーケティングを考えてみます。
最新鋭のファイバーレーザー加工機「monokakulaser」
- 加工速度:50 m/min
- 加工エリア:4000×2000 mm
- 位置精度:±0.01 mm
- レーザー出力:1000 W
- 最大加工可能板厚:10 mm
(数値は仮想の数字です。)
情報をコンテンツに変える3つの手法
この状態ではまだ、ただの「情報」です。コンテンツマーケティングをしていくには、この情報を良質なコンテンツに変える必要があります。その手法として簡単な3つの手法を紹介します。
- 初級編:比較する
- 中級編:利用ベネフィットを提示する
- 上級編:活用事例を紹介する
一つずつ今回の事例を元に解説します。
初級編:比較する
最も簡単に情報をコンテンツに変える方法。既存のわかりやすい尺度との比較や、特定の製品の場合は、類似品や過去の自社製品との比較情報を掲載することで、ただの情報がコンテンツに変わります。
【例】
- 従来のレーザー加工機20m/minと比較し、50m/minという2.5倍の加工スピード。
- 他社のファイバーレーザー加工機の位置精度±0.05mmと比較し、位置精度±0.01mmの超高精度マシン。
といった感じです。他と比較することでスペックの数字が意味のあるわかりやすい数字に変わります。
中級編:利用ベネフィットを提示する
アピールしたい製品や技術について、実際に使用した際にユーザーが得られるベネフィットをこちらから提示することで、情報をコンテンツに変える手法。メリットではなくベネフィットになるように注意です。メリットとベネフィットの違いに関してはこちらを参照してください。
【例】
- monokakulaserの導入で加工キャパが2.5倍に。
- 高精度のmonokakulaserのレーザー加工により後加工の工程が不要に。
といった感じです。ベネフィットとはそれを利用することで得られる利益のことで、どんな恩恵があるかと考えるとわかりやすいです。
上級編:活用事例を紹介する
実際に自社製品や技術が使われた、活用事例を紹介することで、よりユーザーに身近に感じてもらい、情報をコンテンツに変える手法です。実際の活用事例がない場合は、活用を想定してシミュレーションを作るのもひとつの手です。
【例】
- monokakulaserの導入で売上げが以前の2倍になりました。
- 圧倒的な加工精度により、これまで機械加工で加工していた要求精度の高い加工品も、monokakulaserの導入でレーザー加工で対応できるようになりました。これにより、加工費の削減や、納期短縮につながりました。
お客様の声として掲載する形が一般的ですが、導入した際のシミュレーションを試算して顧客事例の作り方についてはこちらでも紹介していますので参考にしてください。「キラーコンテンツとなる顧客事例の作り方」
読んでもらいたい人にとって有益になるように
情報に対して上記の様な3つのテクニックを駆使することで、ただの情報から良質なコンテンツに変わります。最初に紹介したスペックの中でテクニックの例に出てきていない数字があります。「加工エリア」、「レーザー出力」、「最大加工可能板厚」の3つです。今回は加工速度と加工精度に焦点を当て、ファイバーレーザー加工機の良さををわかりやすくするのが目的なので、これらを比較しても、良質なコンテンツとは言えないからです。
コンテンツマーケティングの本質は、こちらから情報を一方的に発信するのではなく、顧客が本当に必要としている情報を先回りして用意しておくことです。読んでもらいたい人を想像しながら、その人が欲しているであろう情報を考えてただの情報をうまく良質なコンテンツに変えていきましょう。