こんにちは、テクノポートの渡部です。
Webサイトからの問い合わせ方法として、基本的にはお問い合わせフォームを設置するのが一般的かと思います。ただ、この問い合わせフォーム、「とりあえず」設置していませんか?このお問い合わせフォーム、ちょっとした改善により問い合わせにつながる確率が大幅に上がることもあります。本日はこのお問い合わせフォームの改善手法について紹介します。
この記事の目次
お問い合わせフォームの改善が効果的な理由
バケツの穴理論という理論があります。これはWebサイトというバケツへの集客をどれだけ頑張っても、そのバケツに穴が空いていれば、せっかく集客したユーザーがそこから漏れ出ていくだけで、なかなか仕事につながらないという考え方です。集客したユーザーを自社の顧客に引き込むためには、あらかじめこの穴をふさいでおく必要があります。その中で、問い合わせ前の最終関門である問い合わせフォームは、意外と改修課題として見落とされることが多いのですが、ちょっとしたことで大幅に改善する可能性を秘めています。
具体的な改善ポイント
具体的な改善内容について簡単にできて効果的な改善内容を紹介します。
Point1 入力項目はできるだけ少なく
必要となる項目は
- 名前
- 会社名
- メールアドレス
ぐらいで十分です。統計では、必須項目が多くなればなるほど、問い合わせフォームの通過率が低くなることがわかっています。もし、現在の問い合わせフォームの必須項目がこれよりも多ければ、できるだけ減らすようにしてください。「電話番号」や「住所」に関しては必須と思いがちですが、問い合わせ後の対応でわかることがほとんどですので、問い合わせ時に必須というわけではありません。
「電話番号」、「住所」、「部署名」、「役職」、「FAX番号」など、お問い合わせフォームから情報をできるだけ得ようとするお問い合わせフォームで、しかも各項目が入力必須になっていると、入力途中で面倒になり、離脱する人が出てきかねません。
Point2 添付ファイルを送れるようにする
製造業のホームページの問い合わせは、新規の問い合わせでも、いきなり図面を送って見積もり依頼、なんていうことは珍しくありません。また、写真を添付して、現物のリバースエンジニアリングなどの依頼も考えられます。
受付可能ファイルとしては、写真を送る用の画像ファイル形式(jpg、png)、図面などを受け取るためのPDF、画像などをまとめて送るためのZIP、一般的なOffice形式(docx,xlsx等)その他3DCAD形式などを対応にしておけば十分だと思います。
お問い合わせフォームのプログラムによっては添付ファイルが送れないこともありますが、その場合は、
「添付ファイルを送りたい場合は、その旨をお問い合わせ内容に記載してください。こちらから自動返信メールが届きますので、そちら宛てにお送りください。」
といった文面を、わかりやすい場所に配置しておきましょう。
添付ファイルに対応する場合、ウイルスなどを送りつけられる可能性もありますが、その場合は実行ファイルは開かない、怪しい文面だった場合は添付ファイルを開かないなどの自己防衛をお願いします。
Point3 送信ボタンバナーの文言は具体的に
お問い合わせフォームは内容を入力して最後に「送信」ボタンを押して送信されるようになっていますが、この「送信」ボタンの文言を初期設定のままにしていませんか?このバナーの文言を具体的なアクションの文言に変更するだけでもフォームの通過率は変わってきます。フォームの種別によっても変わりますが、以下のような文言がおすすめです。
- 問い合わせる
- 見積もりを依頼する
- ダウンロードする
などです。
Point4 リセットボタン、入力内容の確認は設置しない
お問い合わせフォームに内容を入力した後のバナーで「リセットする」、「入力内容を確認する」といった送信前にワンクッション置いてから送信するお問い合わせフォームがありますが、そういった機能はつけないほうがいいです。
間違ってリセットを押してしまって、問い合わせをやめてしまうケースや、確認ボタンを送信ボタンと勘違いして確認で止まってしまうケースを防ぐため、お問い合わせフォームはそういった機能をつけずに直接内容が送信される仕組みがいいです。
Point5 電話番号(FAX番号)は大きめに表示する
製造業に身を置く方は、Webでのやり取りに慣れていない、もしくは納期が迫っていて急ぎで返事をもらいたい場合も多いです。そのため、お問い合わせフォームに入力している途中で受話器やスマホに手が伸びる場合も少なくありません。そんなときのために、お問い合わせフォームの近くに問い合わせ先の電話番号やFAX番号を大きめに表示させておきましょう。「お急ぎの方は直接下記までお電話ください」といった文面があるとなお良いです。電話番号とその文面に加えて、受付担当者の名前が掲載されていると、ユーザーとしては問い合わせがしやすいと感じます。
通常の問い合わせとは別の問い合わせフォームを用意する
通常であればWebサイトの問い合わせフォームは一つだけ設置という場合が多いですが、内容によっては問い合わせフォームを複数用意したほうが効果的です。下記の他にも「採用に関する問い合わせ」なども設置してもいいと思います。
資料請求
「すぐに依頼する仕事があるわけじゃないけど、一旦この会社の情報だけは取得しておきたい」といったユーザーのために会社案内や技術情報、設備情報などの資料を請求するフォームを用意しておくと、これまでに問い合わせを獲得できなかったユーザーのリードを獲得できるようになります。
その他問い合わせ
問い合わせフォーム一つだと、営業系の問い合わせもその問い合わせから送られてきます。その他問い合わせを作っておくと、そういった営業メール系はその他問い合わせから問い合わせしてもらいやすくなるので、営業メールばっかりで困っているという場合は試してみてください。
お問い合わせフォームのハードルはできるだけ低く
問い合わせフォームを追加する以外は、大掛かりな改修ではないので、できるものから進めてみてください。
まずはリード情報を多く取得することが重要なので、お問い合わせフォームの見せ方を変えることで問い合わせを呼び込む方法もぜひ試してみてください。