YouTubeを利用した自社製品のPR法

【執筆者紹介】太田真琴
この記事の執筆者
太田真琴
フリーランス特許翻訳者、技術・理学系ライター
執筆テーマ:IT関係、製造業関係、理学関係(化学、物理、バイオなど)

【経歴】
化学系大学院を卒業後、組込みエンジニアとしてソフトウェアやハードウェアの開発に従事。その後、開発も面白いけれど技術を伝える仕事もしてみたいと思い立ち、フリーランス特許翻訳者として独立。現在はライターや技術リサーチャーとしても活動。雪国で2児の子育て中。
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フリーランス特許翻訳者であり、技術・理学系ライターとしても活動している太田です。近年、マーケティングにYouTubeを活用する企業が増えています。企業のホームページ内でYouTubeチャンネルへのリンクを見る機会も多いのではないでしょうか。YouTubeの活用は、個人・企業問わず確実に広がっています。

今回の記事では、製造業のマーケティングでYouTubeを活用するメリットや、YouTubeを用いたPR法のコツなどを解説します。

YouTubeとは

YouTubeは、全世界的な動画共有サイトです。誰でも動画を投稿でき、他人が投稿した動画を基本的には無料で視聴できます。

YouTube上では、世界中のあらゆる世代の人々が動画を投稿、視聴しています。最近では「テレビの代わりにYouTubeを見る」といった声まで聞かれます。YouTubeがテレビに代わるメディアとして台頭しつつあるともいえるでしょう。

YouTubeを用いてPRをする理由

YouTubeをマーケティングに利用した場合、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、代表的なメリットを3つご紹介します。

1.目で見てわかる

文章の場合、人はよほど気になったものしか読み進めない傾向があります。あなたにも、Webページの冒頭で興味を失い、別のページに移動した経験があるのではないでしょうか。

一方で動画の場合、画面を見ているだけである程度の内容が頭に入ってきます。文章を読む場合に比べて労力が少ないため、最後まで見てもらえる確率も上がるのです。

2.宣伝費用がほぼ無料

YouTubeでのチャンネル開設や動画投稿は、基本的には無料で行えます。そのため、宣伝費用はほぼ無料です。

もちろん、YouTubeには有料のプランもあります。有料プランでは、性別や年齢、住んでいる地域、興味・関心などをもとに、自社のターゲットとなりそうな層に対して自社の動画を効果的に宣伝することが可能です。

はじめてYouTubeチャンネルを解説する場合は、ひとまず無料プランから開始して、必要に応じて有料プランを検討するとよいでしょう。

3.利用者の幅が広い

YouTubeは今やGoogle検索に次ぐ大規模な検索プラットホームであり、全世界・全世代の人々が利用しています。そのため、YouTubeに動画を掲載すれば、さまざまな人々に動画を見てもらうことができるのです。

英語で動画を作成すれば、当然海外から問い合わせや引き合いが来る可能性もあるでしょう。戦略次第で、自社の情報を世界中に伝えられるのです。

YouTubeによるPR法、4つのコツ

それでは、具体的にどのような動画を投稿すればいいのでしょうか。ここでは、YouTubeにおけるPR法のコツを4つご紹介します。

1.製品の動作を見せる

製品の動作は文章や会話では伝わりにくいため、お客さまに実際に見てもらうのが一番です。しかし近年、コロナウイルスの流行により、お客さまに自社まで来てもらうのが難しくなりつつあります。

そこで使えるのがYouTubeです。YouTube上でお客さまに製品の動作を見ていただくことで、遠隔であっても自社の技術力や自社製品の魅力を伝えることができます。

動画中では、着目してほしい箇所にズームする、製品に関する補助的な解説を入れる、といった工夫も可能です。アイデア次第でわかりやすい動画を作ることができるでしょう。

2.加工の工程を見せる

受託加工を行う会社などの場合、自社の技術力をアピールするため、製品の加工工程を動画にするのも効果的です。

Swap lamp(スワップランプ)というYouTubeチャンネルでは、旋盤加工を中心としたさまざまな加工動画がアップロードされています。数百万回再生されている動画も少なくありません。また、動画のタイトルや説明を英語でも記載しているため、外国の方からのコメントも多く付いています。

Swap lampでは、仕事で行う作業とは異なる「エンターテインメント」としての動画も投稿されている点が特徴です。技術力をアピールするためのさまざまな工夫がみてとれます。

3.業界の話や、専門分野の話をレクチャーする

自社製品の販売を目的とした製品PR動画だけではなく、業界や専門分野の解説など、視聴者に役立つ動画の作成も効果的です。より幅広い視聴者に必要とされる動画を投稿することは、潜在顧客の獲得にもつながります。

4.社員に仕事のエピソードを話してもらう

社員へのインタビュー動画もおすすめです。「社内ではこんな仕事があって、このような姿勢で仕事に取り組んでいる」といった社員の具体的なエピソードを題材に、リアリティーのある動画を作成できます。このような動画により、自社の課題解決力もアピールできるはずです。

また、社員にフォーカスすることで、自社の社風やカルチャーが伝わりやすくなる点もメリットです。就職先を選ぶ際に社風やカルチャーを重視する人は多いので、このような動画は求職者へのアピールにもつながります。

まとめ

中小企業の経営者の中には、「仕事は紹介でとってくるからWebマーケティングは必要ない」と考える方もいるかもしれません。しかし、ここまでで述べたように、YouTubeを活用したマーケティングにはさまざまなメリットがあります。

自社の可能性を広げるためにも、YouTubeマーケティングに取り組んでみてはいかがでしょうか。

この記事の執筆者
太田真琴
フリーランス特許翻訳者、技術・理学系ライター
執筆テーマ:IT関係、製造業関係、理学関係(化学、物理、バイオなど)

【経歴】
化学系大学院を卒業後、組込みエンジニアとしてソフトウェアやハードウェアの開発に従事。その後、開発も面白いけれど技術を伝える仕事もしてみたいと思い立ち、フリーランス特許翻訳者として独立。現在はライターや技術リサーチャーとしても活動。雪国で2児の子育て中。
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