ホームページの制作費100万円は高い?安い?費用対効果を考える

【執筆者紹介】渡部 仁志
この記事の執筆者
渡部 仁志
会社名:テクノポート株式会社
役職:コンサルティング課、上級ウェブ解析士
執筆テーマ:ホームページの制作に役立つ記事や、Webに関する最新情報など
【経歴】
2013年入社。
ホームページ制作ディレクションやWeb解析の仕事に従事。上級ウェブ解析士の資格を持ち、GA4の活用方法について幅広い知見を持つ。
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こんにちは。テクノポートの渡部です。

前回、ホームページを外注する際に金額が大きく上下することをお伝えしましたが、自社の新規顧客開拓のためのホームページ制作の見積もり依頼をしたところ、「100万円」という見積もりが返ってきたとします。このホームページからは継続的に問い合わせが入り、新規顧客獲得ができる見込みです。さて、この金額は自社の営業ツールとして費用対効果は適切なのでしょうか?

単なるコストか投資か

ホームページを制作するにあたり、制作費用を「単なるコスト」としてではなく、「投資」として考えて欲しいということです。会計処理上は損金として計上することが多いかと思いますが、ホームページから獲得できる新規顧客からの売上や利益を計算できれば、投資対象として考えることができます。成果が不確実なのは確かですが、投資に見合う対象かどうか、これから過去の自社データを元に算出してみましょう。

新規顧客1件当たりの価値

必要となる自社の新規顧客との取引データですが、ホームページからに関わらず、新規顧客の取引のデータが必要になります。ここで考えて頂きたいのが、「1回目の取引」の金額だけではなく、最初の取引から半年~1年間の取引を新規顧客からの売上として欲しいことです。

「最初の取引なので」と金額的にサービスすることもあるかと思いますので、最初の取引だけのデータで費用対効果を考えると、かなりの数の顧客開拓が必要になってしまいます。また製造業の場合、一度きりの取引で終わるというよりは、最初の取引は実力を見るための「お試し」になることも多いので、取引の金額も少額になりがちです。

中には1度の取引で終わってしまう企業もあるかと思いますが、それもひっくるめてすべてを平均し、新規顧客1件当たりの価値を算出します。

この新規顧客1件当たりの価値によって、大きな1件を取りに行く戦略もあれば、小さな取引を集める戦略もあります。費用対効果を考える上で主となる指標となりますので、是非一度算出してみてください。

何件の新規顧客開拓が必要か

新規顧客1件当たりの価値が算出できれば、費用対効果を出すのは簡単です。例えば新規顧客1件当たりの価値が10万円だとすると、100万円のホームページ制作費用に対して、10件の新規顧客を獲得すれば元が取れるという計算になります。極端な話ですが、100万円となれば1件の顧客開拓で元が取れる計算になりますし、1万円だとしたら、100件もの新規顧客開拓が必要になります。

この新規顧客1件当たりの価値を計算せずに「ホームページから新規顧客を〇件獲得しよう」と目標を立てて、新規顧客を開拓できたとしても、費用対効果に合わない投資になってしまう可能性があります。

どれくらいの期間が必要か

何件の新規顧客開拓が必要かがわかれば、あとはそれを達成するためにどれくらいの期間が必要かを考えてみます。100万円の見積もりに対し、新規顧客1件当たりの価値が10万円だとすると、毎月新規顧客を1件獲得できる見込みとすれば、公開から1年以内に投資額を回収できる計算になります。あまりに長い期間がかかるのは考え物ですが、3年以内で投資額を回収できるのであれば、費用対効果は高いと思います。最終的な判断基準はここに持ってくるといいと思います。

他の営業ツール比較して

ホームページ以外の営業ツールとして「展示会出展」や、「営業を1人雇用する」ということもあります。時間的な視点から考えれば、展示会は出展1回の効果は継続性が乏しいですし、営業の雇用の場合は継続的に費用が発生します。長期的な観点からすれば、早めにホームページの戦略を立てて運営をした方が効果は高いと思います。ホームページは公開後の運営が大切ですが、頻繁にリニューアルを繰り返さない限り、最初の公開時ほど大きな金額がかかるわけではありません。投資額回収後は少ない金額で継続して新規顧客開拓の営業ツールとなってくれます。

ただ、ホームページと違い、直接見込み客と接することのできるこれらは、即効性があり、会社の状況によっては効果的な部分もあります。

会社によっては運営開始後、初めての問い合わせからの受注で投資額を回収したという会社もあります。今回はあくまでも新規顧客開拓に焦点を当ててお話しましたが、ホームページ単体での新規顧客開拓以外にも営業のツールとなったり、パンフレットの代用になったり、リクルートに使えたり、ホームページ制作の可能性は無数にあります。

自社のホームページ制作の予算を考えるにあたり、参考にして頂ければ幸いです。

この記事の執筆者
渡部 仁志
会社名:テクノポート株式会社
役職:コンサルティング課、上級ウェブ解析士
執筆テーマ:ホームページの制作に役立つ記事や、Webに関する最新情報など
【経歴】
2013年入社。
ホームページ制作ディレクションやWeb解析の仕事に従事。上級ウェブ解析士の資格を持ち、GA4の活用方法について幅広い知見を持つ。
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