Webサイトにいれるべきコンテンツの紹介

【執筆者紹介】永井 満
この記事の執筆者
永井 満
経歴
・東海地方責任者|テクノポート株式会社
・航空宇宙工学専攻(修士)|日本大学大学院
・元技術者(研究開発)|ボッシュ株式会社
YouTube運用|企業紹介系チャンネル
テクパルコの中の人|技術紹介系チャンネル

専門領域
・技術マーケティング
・技術ブランディング
・イノベーションのための思考法

研究テーマ
想起から逆算して設計するブランディングモデルの開発
(BBBAMモデル|ビー・ビー・バン・モデル)


セミナー講師実績
 主催:株式会社日本テクノセンター
 テーマ:技術マーケティングの効果的な推進ポイント

MONOist寄稿実績
・技術者なしのマーケティングはあり得ない!
・マーケターにも技術的知識が必須に!
・「サプライヤーの探し方と選定基準」の本音
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こんにちは、テクノポートの永井です。

Webサイトを制作する際、製品紹介ページや会社概要、企業の強みなどさまざまなページを作成します。今回はその中でも、これだけは絶対に作ったほうがいいページを紹介します。

Webサイトを制作する前に、自社が狙っている「ターゲット」が何を求めているかを想像してみましょう。ターゲットが企業(BtoB)の場合、適当に製品を探しているのではなく、何かしらの目的を持って探しています。そして、目的の多くは「課題を解決する」ことです。不具合の対応、生産性の向上、品質の改善、コストの削減など、仕事の中で出てくる課題を解決するために、インターネットを使い製品を探しています。

このとき、ただ単に製品を探しているわけではなく、できるだけ安く質の高いものを探していると考えられます。ただ安ければいい、というわけではありません。使いやすさや耐久性など長期的に使うことを前提とした上で、コストパフォーマンスの良いものを探しています。

さらに、選定の失敗は会社の不利益になってしまうため、絶対に失敗したくないという企業が大半です。ターゲットが求める情報をまとめると、下記のようになります。

  • 課題を解決できるかどうか
  • コストパフォーマンスが優れているかどうか
  • 信頼できる製品であるかどうか

Webサイトのコンテンツを作るときは、この3つの情報を押さえて企画をすることが大切です。

課題解決に特化したページの制作

製造業のWebサイトにおける「課題解決ページ」は、顧客の抱える具体的な課題に対して、自社の製品やサービスがどのように解決策を提供できるかを明確に示すことが重要です。どのようなページを作成したらいいのかについては、以下のような構成を参考にしてみてください。

背景・課題の提示

業界全体や特定の顧客が直面している課題を明確に記述します。また、実際の具体的な数値や事例を用いて、課題の深刻さや影響を示すとよりわかりやすいです。

解決策の提案

自社の製品やサービスがどのように課題を解決できるかを説明します。技術的な特徴や導入のメリットを具体的にいくつかの見出しでまとめるとわかりやすいです。

導入事例・実績の紹介

実際に自社の製品やサービスを導入した顧客の事例を紹介します。これは別途ページを設けるケースが多いですが、その場合はページ内に簡単に紹介だけして該当のページへリンクするといいでしょう。事例の作成にあたっては導入前後の比較や、得られた成果を数値で示すと効果的です。

よくある質問(FAQ)

顧客から寄せられるよくある疑問や不安に対する回答を掲載します。導入プロセスやサポート体制についても触れると安心感を与えられます。

事例

製品のスペックページの制作

製造業のWebサイトにおける「製品スペックページ」は、顧客が製品の詳細情報を把握し、他社製品と比較検討する際の重要な要素です。ページの作成にあたっては、下記の構成を参考に、ユーザーが重視するスペック情報の提示方法や他社との差別化ポイントについて解説してみてください。

製品概要と特長

  • 製品名と型番:明確に記載し、検索性を高めます。
  • 製品の特長:他社製品と比較した際の優位性や独自の技術を強調します。
  • 用途や適用分野:製品がどのような業界や用途に適しているかを示します。

詳細スペック情報

  • 基本仕様:寸法、重量、材質、などの物理的な情報を表形式で整理します。
  • 性能指標:出力、速度、精度など、製品の性能を数値で示します。

比較表の活用

  • 自社製品間の比較:複数の製品ラインナップを比較し、顧客が最適な製品を選択できるようにします。
  • 他社製品との比較:可能であれば、競合製品との比較を行い、自社製品の優位性を示します。

※比較表の作成にあたっては、他社を悪く評価するようなコンテンツにならないように注意しましょう。

製品画像と図面

  • 製品画像:製品の外観を視覚的に伝えます。
  • 寸法図や設計図:製品の詳細な構造や取り付け方法を示す図面を提供します。

事例

お客様の声ページの制作

Webサイトに「お客様の声」ページを効果的に活用するための方法と、具体的な掲載例を以下にまとめました。

ターゲットは失敗しないために「使った人の感想」を求めています。どういった企業がどのように使って、どういった結果が得られたのか、どういったところに不満があるのかなど、ネットには掲載されていないリアルな情報を求めています。

自社のサイトに掲載されているお客様の声は営業目的で効果が薄いと思われがちですが、実はそんなこともありません。製品に不満があった場合はお客様の声として掲載していただけないので、お客様の声に掲載されている企業は少なくとも製品を高く評価しています。

お客様の声を掲載するためにはお客様にインタビューしたり、掲載の許可が必要だったりと他のページとは公開手順が異なるため、早めの動き出しが大切です。お客様の声のページについては以下のようなコンテンツの作成になります。

信頼性を高めるための要素

  • 具体的な体験談の掲載:お客様がどのような課題を抱え、製品やサービスを通じてどのように解決したかを詳細に記述します。
  • 数値や成果の明示:導入前後の比較や、具体的な効果を数値で示すことで、信憑性を高めます。
  • 顧客プロフィールの紹介:業種、企業規模、担当者の役職など、可能な範囲で顧客の情報を掲載し、閲覧者が自社と類似点を見つけやすくします。
  • 写真や動画の活用:顧客の写真や導入事例の動画を掲載することで、視覚的な信頼感を与えます。
  • ネガティブな意見も含める:すべてを肯定的にするのではなく、改善点や課題も正直に掲載することで、誠実さをアピールします。

掲載方法の工夫

  • カテゴリ別の整理:業種や導入目的別にお客様の声を分類し、閲覧者が自社に近い事例を見つけやすくします。
  • 検索機能の導入:キーワードや条件でお客様の声を検索できるようにし、必要な情報に迅速にアクセスできるようにします。

導入事例の作成の仕方については、こちらの記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

事例

まとめ

本記事では、製造業のWebサイトにおける効果的なコンテンツ構成について解説しました。

  • 課題解決ページ:顧客の具体的な課題に対する解決策を提示し、信頼を築く。
  • 製品スペックページ:詳細な製品情報を明確に示し、他社製品との差別化を図る。
  • お客様の声ページ:実際の導入事例や顧客の声を掲載し、製品やサービスの信頼性を強化する。

これらのコンテンツを戦略的に配置することで、訪問者の関心を引き、問い合わせや商談につなげてください。

この記事の執筆者
永井 満
経歴
・東海地方責任者|テクノポート株式会社
・航空宇宙工学専攻(修士)|日本大学大学院
・元技術者(研究開発)|ボッシュ株式会社
YouTube運用|企業紹介系チャンネル
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専門領域
・技術マーケティング
・技術ブランディング
・イノベーションのための思考法

研究テーマ
想起から逆算して設計するブランディングモデルの開発
(BBBAMモデル|ビー・ビー・バン・モデル)


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 主催:株式会社日本テクノセンター
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