製造業において、既存顧客や特定業界への依存から脱却し、新たな受注機会を広げたいと考える企業は少なくありません。これまでの製造業では、既存顧客との継続取引、紹介、展示会、営業担当者の人脈によって新規案件を獲得してきました。しかし、市場環境の変化、価格競争、特定業界への依存、人手不足などにより、従来型の営業活動だけでは新しい顧客との接点を広げにくくなっています。そのような中で重要になるのが、新市場開拓です。
新市場開拓というと、新製品を開発したり、まったく新しい事業に挑戦したりするイメージを持たれるかもしれません。しかし、製造業における新市場開拓は、必ずしもゼロから新しい技術や製品を作ることではありません。むしろ重要なのは、すでに持っている技術・設備・ノウハウ・製品の価値を整理し、これまで接点のなかった用途・業界・顧客層に届けることです。
本記事では、製造業における新市場開拓の考え方や、うまく進まない理由、既存技術を新たな市場へ展開するための進め方について解説します。
関連資料のご案内
\ 無料ダウンロードはこちら /
製造業が持つ技術の用途開発役立つ資料3点セット
ダウンロード
この記事の目次
新市場開拓とは?製造業における意味と位置づけ
製造業における新市場開拓とは、既存の技術・設備・ノウハウ・製品を活かし、これまで接点のなかった用途・業界・顧客層へ展開することです。たとえば、これまで自動車業界向けに部品加工を行っていた企業が、同じ加工技術を活かして医療機器、半導体装置、食品機械、ロボット、研究開発分野などへ展開するようなケースが該当します。ここで重要なのは、新市場開拓は、必ずしも新製品開発ではないという点です。
新市場開拓というと、まったく新しい製品を開発したり、新しい事業を立ち上げたりするイメージを持たれるかもしれません。しかし、製造業においては、既存の加工技術、設備、素材対応、品質管理、設計対応、量産対応などを活かして、別の用途や業界に展開できるケースも多くあります。

企業の成長戦略を整理する考え方に、アンゾフの成長マトリクスがあります。これは、「既存市場・新市場」と「既存製品・新製品」の組み合わせで成長戦略を整理する考え方です。その中で新市場開拓は、既存の製品・技術を、新しい市場に展開する戦略に位置づけられます。つまり、製造業における新市場開拓は、ゼロから新しい技術を作ることではなく、今ある技術の価値を見つめ直し、別の市場に伝え直す活動といえます。
たとえば、「精密切削加工ができる」「樹脂成形ができる」「板金加工ができる」といった技術そのものは変わらなくても、その技術が役立つ用途や業界を変えることで、新しい顧客との接点を生み出すことができます。そのため、新市場開拓を進める際には、自社の技術を単なる加工方法や製品名として捉えるのではなく、どのような課題を解決できるのか、どのような用途に展開できるのかという視点で整理することが重要です。
なぜ今、製造業に新市場開拓が求められているのか
製造業で新市場開拓が求められている背景には、既存市場だけでは成長が難しくなっていることがあります。これまで安定していた顧客からの受注が減少する。特定業界の景気変動によって売上が大きく左右される。価格競争が激しくなり、利益率が下がる。紹介や展示会だけでは新しい顧客との接点が増えない。
このような課題を感じている企業は多いのではないでしょうか。特に受託加工業では、特定の大手顧客や特定業界に売上が偏りやすい傾向があります。安定している間は大きな問題になりませんが、一度その業界の市況が悪化したり、主要顧客の方針が変わったりすると、売上への影響が大きくなります。
そのため、今ある技術を活かしながら、新しい顧客層や新しい用途に展開していくことが重要になります。新市場開拓は、単に売上を増やすためだけの取り組みではありません。経営リスクを分散し、価格競争から抜け出し、自社の技術をより高く評価してくれる市場を見つけるための活動でもあります。
製造業の新市場開拓がうまく進まない理由
新市場開拓の必要性を感じていても、実際にはうまく進まない企業も少なくありません。その理由は、技術力がないからではありません。多くの場合、自社技術の価値を整理できていないことや、新しい市場に伝わる言葉で発信できていないことが原因です。
自社技術の価値が整理されていない
製造業では、社内では当たり前になっている技術が、外部から見ると大きな価値を持っていることがあります。たとえば、短納期対応、小ロット対応、難削材への対応、薄肉加工、異素材接合、高精度な検査体制、試作から量産までの一貫対応などは、顧客にとって重要な価値になり得ます。しかし、自社では日常的に行っているため、その価値に気づいていないケースもあります。また、Webサイトや営業資料で「マシニング加工」「樹脂成形」「板金加工」「表面処理」といった技術名だけを掲載している場合、異業種の顧客には自社に依頼できる内容が伝わりにくくなります。新市場開拓を進めるには、まず自社の技術を棚卸しし、顧客にとってどのような価値があるのかを整理する必要があります。
既存業界の言葉でしか発信できていない
同じ技術でも、業界が変わると検索される言葉や求められる価値は変わります。たとえば、自社では「樹脂切削加工」と呼んでいる技術でも、顧客は「絶縁部品」「軽量化部品」「透明樹脂カバー」「試作用治具」「薬品に強い樹脂部品」といった言葉で探しているかもしれません。自社が使っている言葉と、顧客が探している言葉がずれていると、どれだけ高い技術を持っていても見つけてもらえません。特に新市場では、相手が自社の業界用語を知らない場合もあります。そのため、技術名だけでなく、用途、課題、機能、使用シーンに合わせて表現することが重要です。
狙う市場を先に決めすぎてしまう
新市場開拓では、「医療分野に展開したい」「半導体業界を狙いたい」「ロボット分野に入りたい」といった目標を持つことがあります。もちろん、狙う市場を考えること自体は重要です。しかし、自社技術とその市場の接点が整理されていないままでは、具体的な訴求ができません。たとえば「医療分野に入りたい」と考えても、自社の技術が医療機器のどの部品に使えるのか、どのような課題解決に役立つのかが明確でなければ、顧客に伝わる情報発信はできません。新市場開拓では、最初から市場を一つに絞り込みすぎるのではなく、複数の市場候補を出し、反応を見ながら有望な市場を見極めることが大切です。
市場の反応を見ながら改善する仕組みがない
新市場開拓は、最初から正解を当てる活動ではありません。自社が想定していた市場とは別の業界から問い合わせが来ることもあります。逆に、狙っていた市場から思うように反応が得られないこともあります。そのため、問い合わせ内容、アクセス状況、検索キーワード、商談化した案件、受注につながった案件などを見ながら、どの市場に可能性があるのかを検証していく必要があります。新市場開拓を成功させるには、市場の反応を見ながら改善する仕組みが欠かせません。
新市場開拓のカギは「技術・機能性・用途」で捉え直すこと
製造業の新市場開拓では、自社技術を「技術名」や「製品名」だけで捉えるのではなく、複数の視点から整理することが重要です。その際に有効なのが、技術・機能性・用途の3つの視点です。
1.技術の視点
これは、自社が何をできるのかを整理する視点です。加工技術、設備、対応材質、精度、品質、ロット、納期、検査体制などが該当します。
2.機能性の視点
これは、その技術によって顧客にどのような価値を提供できるのかを整理する視点です。軽量化、耐熱性、耐摩耗性、耐薬品性、短納期、コスト低減、品質安定、異素材対応などが該当します。
3.用途の視点
これは、その技術や機能性がどこで使えるのかを整理する視点です。医療機器、半導体装置、食品機械、ロボット、研究開発、治具、試験片、搬送装置、検査装置などが該当します。
このように整理すると、自社技術を既存の業界だけでなく、別の用途や市場に展開できる可能性が見えてきます。たとえば、ある加工技術を「〇〇加工ができる」と表現するだけでは、既にその技術を知っている人にしか伝わりません。しかし、「軽量化に貢献できる」「耐熱環境で使える」「試作段階の検証に使える」「少量多品種に対応できる」と表現すれば、別の業界の顧客にも価値が伝わりやすくなります。新市場開拓では、技術を顧客の課題や用途に合わせて翻訳することが重要です。
同じ技術でも、業界が変われば用途は変わる
製造業の技術は、特定の業界だけに限定されるものではありません。同じ技術でも、業界が変われば、まったく違う用途として求められることがあります。たとえば、摩擦や滑りを測定する技術があるとします。自動車業界では、タイヤやブレーキの開発に関わる技術として使われるかもしれません。ロボット業界では、触覚センサーや把持力の評価に関わる技術として使われるかもしれません。医療福祉分野では、義足や装具のフィッティング評価に関わる技術として使われるかもしれません。このように、同じ技術でも、使われる業界が変われば、顧客が求める価値や用途は変わります。
これは、受託加工業にも当てはまります。樹脂加工であれば、ある業界では軽量化部品として求められ、別の業界では絶縁部品として求められるかもしれません。板金加工であれば、ある業界では筐体として求められ、別の業界では衛生性の高い食品機械部品として求められるかもしれません。つまり、「この技術はこの業界のもの」という固定観念が、新市場開拓の可能性を狭めてしまうのです。新市場開拓を進めるには、自社技術を一つの業界に閉じ込めず、技術、機能性、用途の視点で広げて考える必要があります。
新市場開拓に成功した事例を4社紹介
有限会社小林製作所

引用:有限会社小林製作所
背景
有限会社小林製作所は、金属プレス板金、金型設計製作、切削加工を手がける金属加工会社です。以前は通信機器インフラ関連の特定1社への依存度が高く、10年前には売上の約80%を1社が占めていました。展示会や商談会、紹介営業にも取り組んでいたものの、顔つなぎで終わるケースが多く、期待した成果にはつながりにくい状況でした。また、プレス・板金、切削など幅広い加工に対応できる反面、外部から見た特徴を打ち出しづらいことも課題でした。
取り組み
同社は、Webサイトを新規顧客との接点を生み出す入口として活用しました。単に設備や加工内容を並べるのではなく、見込み顧客が「自社の課題を相談できそうだ」と判断できる情報設計へ改善。難削材加工、プレス加工、切削加工など、その時々で市場の反応を見ながら重点テーマを見直しました。以前の「何でもできます」という訴求から、「多様な加工方法の中から、お客様に最適な方法を提案できる」という価値へ整理した点が特徴です。
成果
現在は月平均30件の問い合わせを獲得し、過去10年間で100社以上の新規顧客開拓に成功しています。ただし、成果はWebサイト単独ではなく、問い合わせ後の提案活動や対面営業と組み合わせることで生まれています。問い合わせ案件がすぐに成立しない場合でも、関係を継続し、別案件での受注につなげる取り組みを行っています。また、Webを通じて市場ニーズを把握できるようになり、有望な分野が見えた際には設備投資や内製化の検討にもつながっています。
株式会社ギケン

引用:株式会社ギケン
背景
株式会社ギケンは、広島県廿日市市に拠点を置き、主に自動車業界向けに樹脂関連の試作開発を行う企業です。試作部品用の金型、治具、検査具、部品加工、アクセサリーパーツの生産などに対応してきました。一方で、EV化、脱炭素、自動車関税、若者の自動車離れといった業界変化を背景に、自動車業界への依存度を下げたいという課題がありました。以前のWebサイトは会社概要や設備紹介が中心で、新規問い合わせを生み出す営業ツールとしては十分に機能していませんでした。
取り組み
同社は、「何でもできます」という広い見せ方から、技術軸と製品軸で情報を細かく整理する方針へ転換しました。GFRP加工、熱板溶着、振動溶着、試験モデル作成など、特定の加工技術ごとに専用ページを設け、検索したユーザーが必要な情報に直接たどり着ける構造を整備。さらに、製品開発フローの中で同社の技術がどの場面で役立つのかを整理し、自動車業界以外にも横断的に訴求できる形にしました。
成果
取り組み開始から数か月後には、「〇〇の加工は可能ですか?」という具体的な問い合わせが入るようになりました。Web経由では技術担当者が課題解決のために検索し、直接問い合わせる傾向があり、商談会よりも受注までの話が早く進む印象があるとされています。さらに、リサイクル材を使った資源関連、繊維業界、スポーツ関連、建築資材関連など、これまで受注経験のなかった異業種からの問い合わせも獲得。Web問い合わせの案件だけで1か月分の業務が埋まることもあり、社内からも「この技術をWebに載せてはどうか」という前向きな意見が出るようになりました。
荒川技研株式会社

引用:荒川技研株式会社
背景
荒川技研株式会社は、切削、真空注型、光造形など、樹脂加工に幅広く対応できる企業です。20年ほど前からWebサイトでPRしていたものの、期待するような問い合わせにはつながっていませんでした。幅広く対応できることは強みである一方、「樹脂加工なら試作から量産まで何でもできる」という見せ方では、外部から得意領域が見えづらいという課題がありました。また、以前は自動車やアミューズメント系の数社への依存度が高く、将来の市場変化に備えて新しい取引先を開拓する必要がありました。
取り組み
同社は、まずターゲットを樹脂試作に絞り、「プラスチック試作の専門工場」という立ち位置を明確にしました。試作を必要とする顧客が検索しそうなキーワードを洗い出し、加工方法別、材質別、業界別などの個別ページを整備。公開後もアクセス状況や問い合わせ内容を分析し、反応の良い分野をさらに強化しました。アクリル可視化分野では、透明度をより客観的に伝えるため、ヘーズメーターの導入と情報発信を組み合わせ、得意領域として育てていきました。
成果
Webサイト企画を継続的に改善したことで、問い合わせ数は大幅に増加し、多い時期には毎日のように問い合わせが入る状態になりました。取引先は数百社規模に広がり、大学、研究機関、航空機、医療、建築デザイン会社、展示会関連など、多様な業界との接点が生まれています。さらに、Webサイトは非接触型の営業ツールとしても機能し、営業担当者数名分に相当する重要な武器になっています。市場の反応を見ながら発信内容を磨き、自社の得意領域を見出していった新市場開拓の事例です。
鳴滝工業株式会社

引用:鳴滝工業株式会社
背景
鳴滝工業株式会社は、広島県内に本社と工場を持つ製造メーカーで、鋼構造物事業部と歯車事業部を展開しています。歯車事業部では、ベベルギアやスパイラルベベルギアなど、高い加工技術を要する精密歯車を製造しています。一方で、以前は草刈り機向け歯車が売上の7〜8割を占めており、特定顧客への依存度が高い状態でした。草刈り機向けは機能面で差別化しにくく、価格が主な評価基準になりやすいため、薄利多売の構造から脱却する必要がありました。
取り組み
同社は、Webマーケティングを活用し、精密歯車を必要とする新たな市場との接点づくりに取り組みました。単に「歯車を製造できます」と伝えるのではなく、「歯車の調達で困っている会社にどう役立てるか」を軸にWebサイトを設計。「スパイラルベベルギア」「歯車修理」「スプライン加工」など、具体的でニッチな検索キーワードを意識し、用途、機構、課題別に情報を整理しました。突発的な計画変更にも柔軟に対応する「なんとかする鳴滝」という強みも、Web上で伝わるようにしました。
成果
2022年3月のHP公開後、約4年間でHP経由の問い合わせは186件、電話を含めると200件以上の新規案件につながる問い合わせを獲得しました。HP公開3年目以降は、HP経由顧客の売上が年間500万円以上を継続して計上されています。また、国立大学の鳥人間コンテスト向けギア、大型ドローン、ロケット開発関連など、従来は接点を持ちにくかった分野からも相談が入りました。2025年度には取引先が約60社となり、主要取引先への依存率も25%まで低下しています。
新市場開拓を進める4つのステップ
ここからは、製造業が新市場開拓を進めるための基本的な流れを紹介します。
STEP1 自社の技術・設備・実績を棚卸しする
最初に行うべきことは、自社が持っている技術や対応範囲を整理することです。設備名や加工方法だけでなく、対応できる材質、サイズ、精度、ロット、納期、品質管理、検査体制、過去の実績などを洗い出します。また、既存顧客から評価されている点も重要です。「短納期で対応してくれる」「難しい相談にも乗ってくれる」「試作段階から提案してくれる」「品質が安定している」といった評価は、新市場でも強みになる可能性があります。自社では当たり前だと思っていることでも、別の市場では大きな価値になる場合があります。
STEP2 技術を顧客にとっての価値に変換する
次に、自社の技術を顧客にとっての価値に変換します。たとえば、「高精度加工」という表現だけでは、顧客にとっての具体的なメリットが伝わりにくい場合があります。それを、「組み付け精度を安定させる」「検査工程のばらつきを抑える」「試作段階で設計検証しやすくする」といった表現に変えることで、顧客の課題に近づきます。「短納期対応」も同じです。単に短納期と伝えるだけでなく、「開発スケジュールの遅れを抑える」「展示会前の試作品準備に対応できる」「急な設計変更にも対応しやすい」と表現すれば、顧客が自社に依頼する理由が明確になります。
新市場開拓では、自社ができることを、顧客が求める価値に置き換えることが大切です。
STEP3 展開できる用途・業界の仮説を出す
次に、自社技術が展開できる可能性のある用途や業界を考えます。ここで重要なのは、最初から一つの市場に絞り込みすぎないことです。たとえば、樹脂加工の技術がある場合、医療機器、半導体装置、食品機械、研究開発、検査治具、ロボット周辺部品など、複数の可能性が考えられます。ただし、「医療業界を狙う」「半導体業界を狙う」といった業界名だけで考えると、具体的な訴求が弱くなります。
「医療機器の試作用樹脂部品」「半導体装置向けの絶縁部品」「食品機械向けの耐薬品性部品」「研究開発向けの少量試作品」のように、用途や課題まで具体化することが重要です。市場名だけではなく、顧客がどのような場面で困っているのかまで考えることで、情報発信や営業の精度が高まります。
STEP4 市場の反応を見ながら絞り込む
最後に、市場の反応を見ながら有望な領域を絞り込みます。新市場開拓では、最初に立てた仮説が必ず正解とは限りません。想定していなかった業界から問い合わせが来ることもあります。逆に、期待していた市場から十分な反応が得られないこともあります。そのため、問い合わせ内容、アクセス状況、検索キーワード、商談化の状況、受注につながった案件などを確認しながら、どの市場に可能性があるのかを見極めます。
反応のある市場が見えてきたら、その用途や業界に合わせて情報を増やし、訴求を強化していきます。新市場開拓は、一度方針を決めたら終わりではありません。市場の反応を見ながら、仮説を検証し、改善を重ねていく活動です。
展示会や紹介営業だけでは新市場開拓が難しい理由
展示会や紹介営業は、製造業にとって有効な営業手段です。実際に製品や加工サンプルを見てもらえることや、直接会話ができることは大きな強みです。一方で、展示会や紹介営業だけでは、新市場開拓に限界が出ることもあります。その理由は、展示会や紹介営業では、基本的にすでに想定している業界や人脈の範囲内での接点になりやすいからです。もちろん、狙った業界との接点を作る上では有効です。しかし、新市場開拓では、自社がまだ想定していない用途や業界から問い合わせが生まれることも重要です。
そのためには、自社の技術や強みを、技術名だけでなく、機能性、用途、課題、業界など複数の切り口で発信していく必要があります。展示会は、狙った市場との接点を作る手段です。一方で、Webサイトやコンテンツは、想定外の市場との接点を作る手段にもなります。両方を組み合わせることで、新市場開拓の可能性は広がります。
新市場開拓にWebマーケティングが有効な理由
新市場開拓において、Webマーケティングは有効な手段の一つです。その理由は、まだ接点のない顧客に、自社技術を見つけてもらえるからです。製造業の発注担当者や設計者は、課題が発生したときに、加工方法、材質、用途、課題名などで検索することがあります。
たとえば、「アルミ 薄肉加工」「樹脂 絶縁部品 試作」「ステンレス 食品機械 部品」「耐薬品性 樹脂 加工」といったように、具体的な課題や用途で情報を探すケースがあります。そのときに、自社のWebサイトに技術情報や用途別の情報が整理されていれば、これまで接点のなかった顧客に見つけてもらえる可能性があります。また、問い合わせ内容やアクセスデータを分析することで、どの用途や業界に反応があるのかを把握することもできます。
つまり、Webマーケティングは単なる集客手段ではなく、新しい市場の可能性を探るための手段としても活用できます。ただし、Webサイトを作ったり、SEO記事を公開したりするだけで新市場開拓が成功するわけではありません。大切なのは、自社技術を整理し、顧客にとっての価値に変換し、用途や課題に合わせて情報を発信することです。
テクノポートでは受託加工業者の1社依存からの脱却・異業種開拓をテーマに数多くの支援を行い、着実な成果を出しております。
新市場開拓を課題に抱えている製造業者さまがいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。
関連資料のご案内
\ 無料ダウンロードはこちら /
製造業が持つ技術の用途開発役立つ資料3点セット
ダウンロード