こんにちは、テクノポートの渡部です。前回の記事で、ヒアリングシートの使い方について連載を始めるとお伝えしていました。今回はその1回目です。ヒアリングシートを活用して自社の強みに気づける3C分析の進め方について解説します。
この記事の目次
基本的な考え方
今回の分析において、基本的には3C分析の考え方に基づいて進めます。3C分析とは、「顧客」「競合」「自社」の関係性を分析することです。それぞれ3つの頭文字Cをとって「3C」と言います。
- 顧客=Customer
- 競合=Competitor
- 自社=Company
Webマーケティングを成功させる上で重要なことは、下記3つの条件が揃う戦略を立てることです。
- 「ターゲット顧客がたくさんいる市場を選ぶこと」
- 「競合他社が少ない市場を選ぶこと」
- 「自社の強みが活きること」
3C分析について詳しくは下記記事を参照してください。
自社(Company)分析
自社分析では、自社の製品や技術についてどのような機能や特異性があるのかを見つめ直します。
- 自社製品の特徴や業界
- 自社技術の特徴や特異性
ただ、ここでは「機械加工」や「板金加工」ではなく、「1m角以上の大きさの機械加工」や「4m以上の板をベンダーで曲げられるベンダー加工」のように特徴が分かるような書き出します。
顧客(Customer)分析
次に顧客目線で自社の製品や技術が選ばれている理由を考えます。
- 自社製品や技術によって解決できる顧客の悩み
- 自社技術が顧客に選ばれているポイント
普段あまり感じないかもしれませんが、お客様から感謝されたエピソードや、自社以外では断られてしまったという声などを参考にしてみてください。
競合(Competitor)分析
最後に同業他社と比べて自社の立ち位置について考えます。
- 同等の製品や技術を保有している企業がどれくらいあるか
- 他社と比べて自社の製品や技術の優位性がどれくらいあるか
よく自社の製品や技術を謙遜する人がいますが、量と質の観点から第3者の目線に立って評価をすることが大切です。
情報の整理
情報をまとめて、「誰に」「自社のどんな特徴がある技術や製品を」PRするのかをまとめます。これをまとめておくことで自社の立ち位置が明確になります。
実例(株式会社協友製作所)
実際に、弊社がWebマーケティングを企画する際に書き出した3C分析のシートを紹介します。
リニューアル前の立ち位置としては、「神奈川県藤沢市にある機械加工をしている会社」というお話でした。
先ほど紹介した3C分析の内容をお聞きし、内容を入力したのが下記です。
情報を整理してまとめる
シートの内容が埋まったら、自社の強みを下記の様に一言でまとめます。
「真空装置関連業界に」「高い気密性の要する気密溶接や、希少性の高い摩擦攪拌接合を活用したコールドプレートやバッキングプレートの加工品」を提供する会社
このように細かく情報を整理することによって、自社の立ち位置が明確になります。マーケティングを企画する上でブレない企画を立てることができます。
コンテンツ例
実際に上記の内容を元に制作をしたのが、下記のページです。
真空装置業界の方にわかるように、技術の詳細の説明とそのメリット・デメリットを詳しく解説しました。
3C分析を行った効果
上記で紹介した摩擦攪拌接合というキーワードだけでなく、「気密溶接」でも検索結果10位以内をキープして集客に成功しました。受注率の高い専門的な問い合わせも獲得しています。
今回は3C分析をする上で、自社の分析から始める方法を紹介しました。次回は顧客(業界)から始める方法を紹介します。引き続きよろしくお願いします。