海外BtoB企業HPの問い合わせフォームの特徴7選・考察

【執筆者紹介】稲垣 達也
この記事の執筆者
稲垣 達也
【経歴】
テクノポート株式会社「海外Webマーケティング」サービスの責任者
名古屋工業大学大学院 電気機械工学専攻 博士前期課程卒業
同大学 機械工学科卒業

【保有資格】
TOEIC L&R:990/990、英検一級:合格、TOEFL iBT:108/120
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テクノポート株式会社の稲垣です。
BtoB企業向けの「海外向けWebマーケティング」サービスの責任者を務めています。

この記事では、海外のBtoB企業のHPにおける「問い合わせフォームの特徴」を7個紹介します。
海外向けHPにおける問い合わせフォームの仕様について検討中の方は、参考になると思います。

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海外BtoB企業の問い合わせフォームの特徴

1. SNSのリンクが設置されている

これは特にアジアの企業に多い印象を受けます。
具体的には以下のようなイメージです。

PFT WORLD(中国)


出典:https://www.pft-cncmachining.com/contact-us

中国の金属の機械加工業を営む企業の英語HPの問い合わせフォームです。
問合せ方法として、通常のフォーム入力に加え、中国で広く使われているSNS「WeChat」や電話アプリ「WhatsApp」のリンクが設置されています。

Hwacheon(韓国)

Hwacheon
出典:https://hwacheonasia.com/contact/

中国の金属の機械加工業を営む企業の英語HPの問い合わせフォームです。
ページの左側に各種会社公式SNSのリンクが設置されており、通常の問合せ以外でもユーザーが問合せしやすいように工夫がされています。
右下のアイコンをクリックすると、WhatsAppやメールアドレスでの問い合わせリンクが表示されます。

v-tech(ベトナム)


出典:https://vertexvietnamvn.com/lien-he/

ベトナムの機械商社のホームページです。
ページの右下にSNSへのアイコンが設置されています。
最下部に設置されている「Zalo」というSNSは、ベトナム国内で広く使用されているSNSです。
その上に設置されている「Facebook Messanger」と合わせて、ベトナムではこれらのSNSがビジネス用のチャットツールとして使われていることがわかります。

Khon Thai Laser(タイ)

Khon Thai Laser
出典:https://www.khonthailaser2012.com/contactus

タイの機械加工業を営む企業のHPです。
右下に日本でもおなじみの「LINE」のリンクが設置されています。
これをクリックすると、企業公式アカウントへの友達追加の画面が表示されます。
日本国内では、BtoC企業では導入されている印象ですが、タイではBtoB企業のHPにも導入されているようです。

考察

アジア地域の企業のHPにSNSリンクが設置されている理由として、BtoBの取引においてもユーザーがスマホにより問い合わせをするケースが一般的であることが関連していると考えられます。
実際にベトナムでは、こちらの記事で紹介されているように、多くのビジネスマンがスマホをビジネスで使用しています。(特に若い世代のビジネスマンにはその傾向が強いそうです)
そのため、これらの地域向けにマーケティングを行う場合、現地のユーザーが問い合わせしやすいように、SNSのリンクを設置しておくことが重要であると考えられます。

2. 地図、電話番号、メールアドレスが記載されている

これは北米、欧州を拠点とする企業に多い印象を受けます。

CHETO(ポルトガル)

CHETO
出典:https://www.cheto.eu/en/contact-us

ポルトガルの工作機械メーカーの英語HPです。
問い合わせページの左側に会社の所在地(本社とアメリカ法人)、電話番号、メールアドレスが記載されており、右側にGoogleMapが埋め込まれています。

msi mold(アメリカ)


出典:https://www.msi-mold.com/request-a-quote/

アメリカのプラスチックの射出成形サービスを営む企業のHPです。
見積り依頼ページの左側には、住所、電話番号、メールアドレス、営業時間が記載されています。

考察

電話番号やメールアドレスは、急ぎのユーザーや問い合わせフォームへの入力を嫌うユーザーに対しての配慮であると考えられます。
地図に関しては、国土が広いアメリカやヨーロッパにおいて、自社からの距離や時差が仕事を依頼するかどうかの判断基準になるためであると予想されます。
また本社以外のサービス拠点、現地法人の住所を記載しておくことで、その地域におけるアフターサービスを提供しているというアピールにもつながると考えられます。

3. お客様のロゴが設置してある

問い合わせページに、お客様のロゴが設置されているパターンです。
海外企業の中でも、特に大手企業との取引実績がある、規模が大きめの企業のHPで見かける印象です。

Xometry(アメリカ)

xometory
出典:https://www.xometry.com/

アメリカの受託加工サービスを展開している企業のHPです。
問い合わせフォームの下部に、世界的に有名な企業のロゴがお客様(エンジニア、購買担当者)の例として掲載されています。

Protolabs(アメリカ)

PROTLABs
出典:https://identity.protolabs.com/signup

こちらもアメリカの受託加工サービスを展開している企業のHPです。
問い合わせフォームの左下に、代表的なお客様のロゴマークが掲載されています。

考察

問い合わせする(個人情報を入力する)にあたり、企業の信頼性、安心感を印象付ける狙いがあると予想されます。
特に個人情報保護の重要性が見直されている昨今において、問い合わせフォームで安易に個人情報を公開することに抵抗を感じるユーザーもいると予想されます。
そのようなユーザーに対して、安心して問い合わせができるよう工夫をしていると考えられます。

4. 無料相談の予約ができる

これはSaaS系の企業でよく見かける仕様ですが、会社への問い合わせではなく、担当者との面談予約ができるフォームを設置しているパターンです。

micrometal(ドイツ)

ドイツの精密機械加工業を営む企業のHPです。
このHPの問い合わせページが以下になります。

Contactsページ

4. micrometal_contact
出典:https://www.micrometal.de/kontakt/ansprechpartner/

この企業のHPには問い合わせフォームは設置されておらず、担当者のコンタクト情報(役職、メールアドレス、電話番号)と、上記のコンサルティングの予約ボタンが設置されています。

コンサルティング予約ページ

4. micrometal GmbH - outlook.office365.com_2
出典:https://outlook.office365.com/owa/calendar/micrometalGmbH1@micrometal.de/bookings/s/XQbYAgkQnEyEVqprb2HXbg2

コンサルティングの予約ページに入ると、日付と担当者を選択する画面が表示され、直接面談の予約ができるようになっています。
予約ページの作成には、Microsoft Bookingsが使用されています。

考察

問い合わせから商談というプロセスを挟んで製品の購買が行われる商材の場合、お客様側から直接面談が予約できることで、双方にとって日程調整の手間が省けるというメリットがあると考えられます。
SaaS系の企業ではこのような仕様の問い合わせ方式をよく見かけましたが、製造業企業での事例が珍しかったため、上記の企業を紹介しました。

5. 見積り専用のフォームがある

欧米の企業によく見られる方式です。
問い合わせページと見積りページが別で用意されているパターンです。

ADVANCED METAL ETCHING(アメリカ)

アメリカの精密機械加工業を営む企業のHPです。
以下は、同企業の問い合わせページです。

Contact Us

Contact Advanced metal etching

出典:https://metaletching.com/contact-us/

一方、以下は見積りを依頼する場合に使用する問い合わせページです。
入力項目は、問い合わせページの方がシンプルに作られています。(見積りフォームの方は、ステップ式のフォームが埋め込まれています)

Request a Quote

Request A Quote - Advanced Metal Etching® - metaletching.com
出典:https://metaletching.com/request-quote/

考察

問い合わせをする側のユーザーにとって、見積りに関する問い合わせをする場合に、フォームを埋めることで必要な情報を伝えられるというメリットがあると思います。
一方、企業側からすると、一般的な問い合わせと本業に関する見積り依頼を区分けできる、というメリットがあると考えられます。

6. お客様、担当者の顔写真が掲載されている

これは特に北米、欧州の規模が大きい企業で見られる印象です。

UNIVERSAL ROBOTS(アメリカ)

UNIVERSAL ROBOTS
出典:https://www.universal-robots.com/contact-us/get-started/

アメリカのロボットアームを製造する企業のHPです。
問い合わせページをスクロールすると、下部にお客様の声が上記のような形で紹介されています。

Elektro-Automatik(ドイツ)

EA Elektro-Automatik - elektroautomatik.com
出典:https://elektroautomatik.com/en/contact/contact/

ドイツの産業用電源装置の製造販売を行っている企業のHPです。
問い合わせページに、各拠点の担当者(責任者)の顔写真とコンタクト情報が記載されています。
上記はその一部で、ページには合計10人の情報が記載されています。

考察

お客様や担当者の顔が見えることで、安心感につながると考えられます。
特にグローバル展開している企業の場合は、自社の地域を担当している責任者が見つかれば、直接その人物に問い合わせをするという選択肢も取れるため、顧客にとってもメリットがあると考えられます。

7. その他(日本語HPでも見られる特徴)

その他、上記には記載しませんでしたが、海外BtoB企業の問い合わせフォームでよく見られる仕様です。
日本企業の問い合わせページでも見られることが多い特徴であるため、その他としてまとめて紹介しています。

  • 2列レイアウトを採用している
  • チャットbotによる対応
  • 会員登録式の問い合わせ(サインアップ+ログイン式)

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海外BtoB企業の問い合わせフォームの特徴ではないもの

以下は海外企業の問い合わせフォームの特徴として、当てはまらないと考えるものです。(あくまで個人の見解です)

入力項目が少ない

上記の例を見てもわかると思いますが、海外企業の問い合わせフォームの入力項目は、国内のそれと大きく変わらない印象です。
入力項目の並び順についても、大きな違いはないと感じました。

入力項目の見本を掲載していない

入力項目の見本が記載されている企業は、ほとんどないと感じました。
理由としては、国によってよく使用される名前や会社名が異なるため、代表的な入力見本を示すこと自体が難しいのではないかと考えています。

ステップ式の問い合わせフォーム

ステップ式の問い合わせフォームとは、入力項目が複数のフォームに分割されているフォームのことです。
導入している企業は、国内企業ほど多くない印象を受けました。
国内の企業でも導入している企業はそれほど多くないと思いますが、海外でも同様の傾向であると感じます。

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まとめ

海外企業の問い合わせページの特徴について紹介しました。
特定の国や地域に合わせてHPを制作する場合、上記で紹介した特徴を加味して海外のユーザーが問い合わせしやすい工夫を導入することをおすすめします。

弊社(テクノポート株式会社)では、製造業向けに「海外向けWebサイト制作」サービスを行なっております。
壁打ち相談会(30分)」も実施していますので、お気軽ににお声がけいただければ嬉しく思います。

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