北米展開を成功させる!BtoB製造業のためのWordPress多言語SEO決定版ガイド

【執筆者紹介】テクノポート編集部
この記事の執筆者
テクノポート編集部
製造業に特化したBtoBマーケティングの実務知見を、現場目線でわかりやすく発信。
検索・コンテンツ・サイト改善・海外向け施策まで、数字にこだわる検証と再現性あるノウハウをお届けします。
テクノポート編集部 が執筆した他の記事をみる

この記事の目次

はじめに

近年、日本の製造業が北米へ進出するケースが増えています。海外顧客の多くは英語をはじめとした複数の言語で情報を探しており、BtoBサイトでも多言語対応が求められています。本ガイドは、WordPressでサイトを運営している製造業のマーケティング担当者やWeb担当者に向けて、多言語SEOの基本から実装・運用までをわかりやすく解説します。

PR: 【BtoB製造業専門】海外(グローバル)SEO対策サービス

北米中心に多言語SEOへ取り組む理由

北米市場は世界最大のBtoB市場の一つです。アメリカでは検索エンジンのシェアがGoogle 87.46%と圧倒的で、検索結果に出ないサイトは存在しないも同然です。また、同じ英語圏でもアメリカとイギリスでは使われる表現やキーワードが異なり、地域ごとに最適化する必要があります。本ガイドでは北米を軸としつつ、今後欧州・アジアへ展開する際の考え方も紹介します。

読後に得られること(実装・運用のロードマップ)

本記事を読み終えると、以下のような成果が期待できます。

  • 多言語SEOの基本概念とWordPressでの実装方法がわかる
  • URL構造やhreflang(ページの言語と対象地域を示すタグ)設定など技術面のポイントが理解できる
  • キーワード調査やコンテンツ最適化の手順を再現できる
  • 翻訳とローカライズの品質管理・運用のコツを知り、公開後の改善サイクルが回せる

多言語SEOとは?BtoB製造業マーケターが押さえる基礎

定義と目的(翻訳ではなく”現地最適化”)

多言語SEOは「単なる翻訳」ではなく、現地の検索ユーザーに最適化されたページを提供することが目的です。日本語ページを直訳しただけでは不自然な表現が増え、検索エンジンにもユーザーにも評価されません。ターゲット国の言語や文化に合わせてキーワード、コンテンツ構成、メタ情報を最適化し、地域ごとの検索ニーズに応える必要があります。

技術的要素とコンテンツ要素の全体像

多言語SEOには大きく分けて技術要素とコンテンツ要素があります。技術面では、言語ごとに適切なURL構造を採用し、hreflangタグで各言語版を相互に参照させることが不可欠です。他にも多言語サイトマップ、ページ表示速度改善、サーバー位置とCDN(コンテンツ配信ネットワーク)の設定などが関わります。コンテンツ面では、現地の検索意図に沿ったキーワード調査、見出しやタイトル・メタの最適化、CTA(Call to Action)の設計、内部リンクやナビゲーションの改善が含まれます。

BtoB製造業ならではの重要ポイント

BtoB製造業の場合、製品が高価で導入の意思決定が長期にわたることが多く、技術仕様や導入事例など詳細情報が求められます。多言語SEOでは単に「売り込み」ではなく、技術力や品質への信頼感を与えるコンテンツが重要です。北米では結論を先に示す簡潔な文章が好まれますが、仕様書や安全基準、認証取得状況などの詳細を別ページで提供することで、リード獲得後の検討段階にも対応できます。また、海外規格や法律への適合、単位や日付・通貨表記の違いにも注意する必要があります。

多言語SEOのビジネス効果(海外展開で得られる4つのメリット)

新規リーチ拡大と商談創出

多言語SEOを行う最大のメリットは、市場規模の大きい地域からの新規流入を増やし、見込み顧客との商談を創出できることです。英語話者は日本語話者の10倍以上いると言われ、北米市場だけでも膨大な潜在顧客が存在します。多言語で製品情報や技術資料を提供することで、問い合わせや見積もり依頼につながりやすくなります。

信頼性・ブランドの向上

ローカライズされたWebサイトは、現地の顧客に安心感を与え、企業ブランドの信頼性を高めます。翻訳精度が低いと品質への不安につながるため、ネイティブチェックや専門用語の統一が欠かせません。各言語で統一感のあるデザインやメッセージを発信することで、グローバル企業としての一貫したブランドイメージを築けます。

検索流入増と競合優位の確立

現地向けのキーワードで上位表示されることで、広告費を抑えながら安定的な集客チャネルを構築できます。多言語SEOは海外での競合が激しい分、正しく実装すれば長期的な優位性を築けます。特に北米市場では検索エンジンシェアの大半をGoogleが占めており、Googleアルゴリズムに沿った施策が成果に直結します。

市場ニーズ適合と製品訴求の最適化

多言語サイトを運営する過程で、各市場の検索データや問い合わせ内容が蓄積されます。これらを分析することで、製品の訴求点や改善点が明確になり、現地ニーズに沿った製品開発やマーケティング戦略に活用できます。例えば同じ製品でも国によって重視される特長が異なるため、ページ構成やコンテンツに反映させることが重要です。

PR:【BtoB製造業専門】海外向けWebマーケティング

北米市場向けSEOの特徴と他地域展開への応用(日本国内との違いを理解する)

言語・文化の違いと用語選定(北米・欧州・アジアの比較視点)

北米、欧州、アジアでは、同じ製品でも用いられる単語や表現が異なります。例えば、英語圏でもアメリカとイギリスで綴りや単語が違い、訴求すべきポイントも国によって変わります。北米では結論を早く伝える簡潔な表現が好まれ、訴求内容を明確にするCTAが有効です。一方、アジアの一部では詳細説明や実績紹介が重視される傾向があり、文化や商習慣に合わせた用語選定が欠かせません。

検索エンジン利用実態と対策の優先度

アメリカではGoogleが87.46%のシェアを持ち、bingやYahoo!は10%未満に留まります。中国ではBaidu、ロシアではYandex、韓国ではNaverが主流であるように、国ごとに主要検索エンジンが異なります。まずターゲット市場の検索エンジンを調べ、Google向けの施策をベースにしつつ、必要に応じて各国の検索エンジンに対応した構造やサイトマップを用意します。

競合環境と求められるコンテンツ水準

海外SEOでは競合サイトの数も質も国内より高く、専門性や実績を示すコンテンツが求められます。欧米ではE‑E‑A‑T(経験・専門性・権威性・信頼性)を重視した評価が進んでおり、専門家による記事や信頼できる外部リンクが重要です。日本では情報量の多さが評価されやすい一方、北米ではポイントを絞った簡潔な文章と高品質な図表が好まれます。現地ユーザーが求める情報を適切な形式で提供することが、競合に差をつける鍵です。

英語圏で刺さるCTAと情報設計

北米では、購入や問い合わせを促すCTAを明確に配置することが重要です。例えば「Get a Free Quote」「Download the Spec Sheet」など、具体的な行動を促すフレーズが好まれます。ナビゲーションはシンプルで、必要な情報にすぐアクセスできる構造が求められます。一方、日本語版では「まず資料請求」「お問い合わせはこちら」など、控えめな表現が使われることが多いため、各言語でCTAの文言や導線を調整しましょう。

URL構造の選び方(サブディレクトリ/サブドメイン/ccTLD)

サブディレクトリ方式の利点と注意点

サブディレクトリ方式は example.com/en/ のようにメインドメインの下に言語ごとのフォルダを作成する方法です。ドメインパワーを一元化でき、既存サイトのSEO評価を各言語サイトに引き継ぎやすいのが利点です。一方で、全言語分の運営を一つのサーバーに集約するため、サイト全体のパフォーマンス管理やサーバー負荷に注意が必要です。

サブドメイン方式の使いどころ

サブドメイン方式は en.example.com のように言語別にサブドメインを分ける方法です。言語ごとにサーバーやCMSを分けられるため、大規模サイトやチームで運用する場合に適しています。しかし、Googleはサブドメインを別サイトとして評価する傾向があり、言語ごとにSEO実績を積み上げる必要があります。

別ドメイン(ccTLD)の適用条件

ccTLD(国別コードトップレベルドメイン)は example.us や example.ca のように国別ドメインを取得する方法です。現地ユーザーや検索エンジンに「このサイトはこの国向け」と強く訴求できるため、信頼度が高いのが利点です。ただし、ドメイン管理やSEO施策を言語ごとに別々に行う必要があり、コストと手間が増えます。複数の国・地域へ本格進出する大企業向きの手法と言えるでしょう。

構造選定の判断基準と変更リスク

どの方式を選ぶかは、「対象国数」「リソース」「既存ドメインの評価」「将来の拡張性」が判断基準になります。一般的に、まずサブディレクトリでスタートし、国ごとの市場規模が大きくなった段階でサブドメインやccTLDへ移行するケースが多いです。URL構造を途中で変更するとSEO評価や被リンクを引き継ぐ手間がかかるため、初期設計段階で慎重に検討しましょう。

3種類のURL構造(サブディレクトリ、サブドメイン、ccTLD)を横並びで比較した図。各方式のURL例とメリット・デメリットを示しています。

WordPressでの多言語実装(現場で使える3つのアプローチ)

多言語プラグイン活用(WPML/Polylang/Bogoの使い分け)

WordPressではプラグインを使うことで比較的簡単に多言語化を実現できます。プラグインを選ぶ際は、翻訳方式(自動/手動/併用)、SEO対応(hreflangタグ出力)、使いやすさ、料金体系を比較しましょう。一般的なプラグインには次のような特徴があります。

  • WPML:機能が豊富で、細かな権限管理や翻訳管理ワークフローを備えた有料プラグイン。プロ翻訳との連携機能や多言語SEOサポートが充実しています。
  • Polylang:軽量で無料版もある人気プラグイン。投稿やカテゴリごとに言語を設定でき、手動翻訳が中心ですが、アドオンで自動翻訳も可能です。
  • Bogo:日本人開発者によるシンプルな多言語プラグイン。サイト規模が小さく、管理者が1人の場合に適しています。
  • TranslatePressWeglotなど:フロントエンドで翻訳を直接確認しながら編集でき、手軽に多言語化ができるサービスです。機械翻訳をベースに手動修正を行う併用型が多く、月額課金制のものもあります。

マルチサイト(ネットワーク)での多言語運用

WordPressのマルチサイト機能を使うと、言語ごとに独立したサイトを構築できます。各サイトに別テーマやプラグインを導入できる柔軟性がありますが、メンテナンス負荷やサーバー管理コストが高くなります。大規模なプロジェクトでチームごとに運用を分けたい場合に適した方法です。

外部多言語化サービス活用の可否判断

外部サービス(翻訳管理システムや自動翻訳API)を使うと、CMSとは別のプラットフォームで多言語管理ができます。CMSとの連携やAPI経由での自動翻訳機能を利用することで導入が容易ですが、月額費用がかかる場合が多く、WordPressの管理画面で完結しないため運用フローを整える必要があります。サービス提供元のサポート体制や翻訳精度もチェックしましょう。

導入前チェックリストと運用体制

多言語化を開始する前に、次の点を確認しましょう。

1ターゲット国と必要言語を明確化市場規模や社内リソースを考慮し、優先順位を付けます。
2URL構造とドメイン戦略を決定後から変更すると影響が大きいため、長期的な展望を持って選びます。
3翻訳フローと担当者の確保自動翻訳を利用する場合でも、必ずネイティブチェックが必要です。
4サーバー負荷・表示速度の試算多言語プラグインやマルチサイト導入によるサーバー負荷を考慮し、必要に応じてCDNの利用を検討します。
5バックアップとテスト環境の構築多言語化の前後で不具合が起きないよう、必ずテスト環境で検証してから本番に反映します。
WordPressサイトから3本の矢印が分岐し、「プラグイン」「マルチサイト」「外部サービス」の3つの実装方法を示す図。それぞれに規模・予算・運用リソースの目安が付いています。

技術実装の要点(hreflang・サイトマップ・言語切替UI)

hreflangの正しい実装とx-default

hreflangタグは、ページの言語と対象地域を検索エンジンに伝える重要なタグです。各ページには自身と代替言語ページのURLを相互に記述し、x-defaultを設定して言語が特定できない場合のデフォルトページを指定します。タグは必ず完全なURLで記述し、各言語版ページで同じセットを掲載する必要があります。

多言語サイトマップとインデックス最適化

言語ごとにサイトマップを分けるか、単一のサイトマップ内で各URLにhreflang属性を持たせる方法があります。Google Search ConsoleやBing Webmaster Toolsで各サイトマップを登録し、クロールの状況を確認しましょう。サイトマップは更新のたびに再送信し、インデックスカバレッジのエラーを確認することが大切です。

言語切替のUI設計と自動リダイレクトの注意

ユーザーが簡単に他言語ページへ移動できるよう、ナビゲーションに言語切替リンクやドロップダウンを設置します。国旗アイコンは視覚的にわかりやすいですが、国と地域が一致しない場合があるため、言語名との併記がおすすめです。IPアドレスやブラウザ言語による自動リダイレクトは検索エンジンのクロールを阻害し、ユーザーに混乱を与える可能性があるため避けましょう。クリックで言語を選べる設計が望ましいです。

補助要件(lang属性・国別ターゲティング・CDN)

HTMLのlang属性(ページの言語を指定する属性)を正しく設定することで、スクリーンリーダーや検索エンジンが言語を判別しやすくなります。Google Search Consoleの「国別ターゲット設定」で国を指定することもできますが、ccTLDやサブディレクトリで明示的に分けている場合は不要です。複数の地域からアクセスされるサイトでは、各地域に近いCDNサーバーを用いて表示速度を改善しましょう。

英語・他言語キーワード調査とコンテンツ最適化(北米を起点にしたグローバル展開)

キーワード調査手順とツール選定(GKP/Ahrefs等)

キーワード調査は、現地ユーザーがどのような言葉で検索しているかを理解するための基礎作業です。GoogleキーワードプランナーやAhrefs、SEMrush、Ubersuggestなどのツールで、ターゲット国・言語の検索ボリュームや競合状況を調べます。単なる直訳ではなく、ローカルな表現や類義語を含めて候補を広げ、検索意図に合ったキーワードリストを作成します。複数の国を対象とする場合は国ごとにリストを作成し、優先順位を付けてコンテンツ制作を進めましょう。

検索意図に基づく情報設計(ページ分割と導線)

ユーザーが検索する背景には、「製品の概要を知りたい」「仕様を詳しく知りたい」「導入事例を読みたい」などさまざまな意図があります。1ページに情報を詰め込みすぎると離脱の原因になるため、目的別にページを分け、導線を整えることが重要です。例えば、製品ページから仕様ページや導入事例ページ、問い合わせフォームへスムーズに遷移できる導線を設計しましょう。

見出し・タイトル・メタの最適化

H1〜H3などの見出しタグには主要キーワードを盛り込みつつ、自然な文章にすることがポイントです。ページタイトルとメタディスクリプションも各言語で最適化し、検索結果でのクリック率向上を図ります。最近ではAIが生成した検索結果(SGE〈Search Generative Experience〉)が普及しつつあり、ユーザーがクリックしやすいタイトル付けやメタ情報の重要性が増しています。

CTA・内部リンク・ナビゲーション設計

北米ではCTAが明確であるほどコンバージョン率が高まります。フォーム送信や見積もり依頼、資料ダウンロードなど、目的に応じたCTAボタンをページの上部と下部に配置しましょう。また、関連コンテンツへ誘導する内部リンクを各言語で調整し、ユーザーが迷わないナビゲーションを心がけます。

キーワード調査から検索意図分析、情報設計、コンテンツ作成・最適化、公開までの流れを矢印で示したプロセス図。各ステップに使用ツールや成果物のアイコンを添えています。

翻訳とローカライズの品質管理(英語+その他主要言語)

機械翻訳とプロ翻訳の使い分け

自動翻訳はスピードとコスト面で魅力的ですが、訳語のニュアンスや専門用語の扱いに不安が残ります。機械翻訳をベースにネイティブがチェック・修正する併用型が最もバランスが良いとされています。重要なページやコーポレート情報はプロ翻訳者に依頼し、ブログ記事やニュースリリースなど更新頻度の高いコンテンツは機械翻訳+校正で対応するなど、ページの重要度に応じて翻訳方式を使い分けましょう。

用語集(グロッサリー)とレビュー体制

専門用語が多いBtoB製造業では、言語ごとに用語集(グロッサリー)を作成し、訳語を統一することが重要です。レビュー体制として、翻訳者→ネイティブチェッカー→担当者の順で確認を行い、品質を担保します。WordPressのプラグインには翻訳管理機能を備えたものもあり、ワークフローを一元管理できます。

文化・法規対応と表記(単位・日時・通貨)

国や地域によって日付や通貨の表記、長さや重さの単位が異なります。例えば、北米では「月/日/年」、日本では「年/月/日」の順序が一般的です。また、製造業では規格や安全基準が国ごとに異なるため、適用される法律や認証を明記することが信頼向上につながります。日本語の「お試しキャンペーン」を英語に直訳すると意味が伝わりにくい場合があるため、現地の表現に置き換える工夫が必要です。

英語・他言語事例・証拠の差し込みでE‑E‑A‑T強化

多言語SEOでは、現地企業の導入事例やユーザーレビュー、専門家によるコメントを各言語ページに掲載し、信頼性を高めましょう。北米向けページには英語の実績データ、欧州向けには現地の規格適合証など、地域ごとに適したエビデンスを用意すると効果的です。

PR: 【BtoB製造業専門】海外向けWebサイト制作サービス

多言語SEO運用FAQ(公開後の改善と拡張のベストプラクティス)

以下では、公開後に多言語サイトを運用する際によくある疑問のうち、特に重要度が高い3つを紹介します。他のFAQ(KPI(重要業績評価指標)計測、問い合わせ対応、言語追加・SNS連携など)についても参考としてまとめます。

Q1. ドメイン・URL構造を変更せずに多言語ページを拡張するには?

既存のURL構造を維持したまま言語を増やすには、サブディレクトリ方式が柔軟でおすすめです。example.com/en/から/fr/や/de/などを追加し、hreflangタグで相互に紐付けます。重要なのは、各言語ページのURLを一意にし、正規化(canonical:重複するページの正規URLを指定する設定)設定を正しく行うことです。サイト全体のリンク構造を崩さないように設計すれば、既存のSEO評価を保ったまま拡張できます。

Q2. サーバー・CDN・表示速度はどのように管理すべき?

多言語サイトは世界中からアクセスされるため、表示速度の最適化が重要です。CDN(Content Delivery Network)を利用すると、各地域のユーザーに近いサーバーからコンテンツを配信でき、読み込み時間を短縮できます。また、画像やスクリプトの圧縮、キャッシュ設定の最適化を行い、Google PageSpeed InsightsやWebPageTestなどで各国からのパフォーマンスを測定しましょう。サーバーの配置はターゲット地域に近いほど良いですが、CDNを併用すれば日本のサーバーでも北米向けの表示速度をカバーできます。

Q3. 翻訳・更新の同期遅れを防ぐには?(重要ページの優先順位付け)

多言語サイト運営でよく起こるのが、日本語版と英語版で情報の更新タイミングがずれることです。重要な製品ページや料金表などは、リリースと同時に各言語版を更新する体制を整えましょう。まず更新対象ページの優先順位を付け、翻訳担当者へ事前に原稿を共有します。自動翻訳を使う場合でも、公開前に必ずネイティブチェックを行い、品質を担保します。定期的にサイト全体を監査し、内容の不一致やリンク切れを検出するツールを活用するのも有効です。

その他のFAQ(参考)

  • 各言語のKPIは何を見ればよい?:検索順位、オーガニック流入数、コンバージョン率、滞在時間、直帰率など言語別の指標を定点観測し、改善サイクルを回します。
  • 問い合わせ対応フローとよくある課題:各言語で問い合わせフォームを用意し、返信テンプレートや担当者を設定します。返信に遅れが出ないように、タイムゾーンや祝日の違いも考慮します。
  • 言語追加・統合・クローズの判断基準は?:アクセス数や商談数、運用コストを考慮し、新規市場開拓の成果が見込めない場合は統合や閉鎖を検討します。
  • 広告・SNS・オウンドメディアとの連携で多言語SEOをどう伸ばすか?:検索だけでなく、広告やSNSで各言語ページに誘導し、外部リンクやUGC(ユーザー生成コンテンツ)を増やすことでSEO効果が高まります。
多言語サイト運用の主要ポイント(ドメイン管理、サーバー/CDN、KPIモニタリング、問い合わせフロー)を4つのパネルに分けたダッシュボード風の図。

まとめと次のアクション

実行ロードマップ(90日プラン)

最後に、多言語SEOを軌道に乗せるための90日プランを提案します。

  1. 初期30日:調査と計画 – ターゲット市場の選定、競合分析、キーワード調査、URL構造の決定、翻訳方針の策定を行います。
  2. 中期30日:実装と公開 – WordPressに多言語プラグインを導入し、初期コンテンツを翻訳・公開します。hreflangタグやサイトマップを設定し、表示速度の最適化を実施します。
  3. 後期30日:運用と改善 – アクセス解析で各言語のKPIを確認し、コンテンツの追加や改善を行います。問い合わせ対応フローや翻訳ワークフローを整え、必要に応じて言語やコンテンツの拡張を検討します。

無料相談・資料DLのご案内(海外SEO対策・広告運用支援)

北米向けの多言語SEOや広告運用に課題を感じている場合は、専門家への相談がおすすめです。弊社ではBtoB製造業向けに海外SEO対策や広告運用支援を行っており、事例集やチェックリストを無料で提供しています。詳細はお問い合わせフォームからご連絡ください。

PR: 【BtoB製造業専門】海外(グローバル)SEO対策サービス
PR: 【BtoB製造業専門】海外向けWebサイト制作サービス

PR:【BtoB製造業専門】海外向けLinkedInリード獲得支援サービス
PR:【BtoB製造業専門】海外向けLinkedInコンテンツマーケティング

【2024年最新】調査レポートのご案内
BtoB企業の
海外向けマーケティングに関する
実態調査
資料イメージ

【調査期間】 2024年1月22日〜1月23日
レポートの詳細はこちら


この記事の執筆者
テクノポート編集部
製造業に特化したBtoBマーケティングの実務知見を、現場目線でわかりやすく発信。
検索・コンテンツ・サイト改善・海外向け施策まで、数字にこだわる検証と再現性あるノウハウをお届けします。
テクノポート編集部 が執筆した他の記事をみる

関連記事